ヴェルスパ 好調なセカンドステージ。得点力アップで上位目指す
- ヴェルスパ大分
JFLセカンドステージ好調のヴェルスパ大分は、ここまで5試合を終え3勝1分1敗で5位。ファーストステージは14位と低迷し、開幕前に掲げた「年間4位」は厳しいが、セカンドステージ4位は十分に射程圏内と言えるだろう。佐野達監督は「内容は全然良くない。理想とするサッカーには程遠い」と厳しい評価をするが、戦い方をチームに合ったものに修正したことで、結果を伴いながら内容が改善されている。
攻撃の枚数を増やすために4−4−2へのシステムチェンジをしたことが大きい。セカンドステージに入って先発フル出場を続けているMF栫健吾(かこいけんご)は、「前に人数が増えたので攻撃に移りやすくなった」と話す。これまでは手数が限られ数少ないチャンスしか得られなかったが、今は4人のMFやSBが流動的に位置を変えながらボールを回し、攻撃の形をつくっている。
ファーストステージでは、ペナルティエリア前の仕掛けとフィニッシュの拙(つたな)さのため、15試合で得点12とリーグ最少だった。こうした状況を踏まえると、セカンドステージでの課題は絞られる。最大のテーマは得点力アップだ。チーム事情によりストライカーを簡単には補強できないが、大分トリニータから期限付きで野上拓也を加入させ決定機は増えた。また、佐野監督が「戦術理解に長け、前線のポジションであればどこでもできる使いやすい選手」と重用するオールラウンダー栫のサイドアタックの質が向上しており、攻撃力は増している。
挑戦するチームは、守りの姿勢ではなく、攻めの姿勢を持たなければ勝つことはできない。守るだけでは、善戦はできても勝利はつかめないし、勝点を重ねられなければ攻めの姿勢を持ち続けることは難しいからだ。これまでの守備偏重なイメージを払拭しながら、結果を追求する戦いが始まる。