ヴェルスパ 悲願の初優勝 全員が戦力となり、同じビジョンを持つ

2020/11/25
  • ヴェルスパ大分

 ヴェルスパ大分がJFL参入9年目で悲願のタイトルを手にした。21日、アウェーAGF鈴鹿陸上競技場(三重県)で行われた第29節で鈴鹿ポイントゲッターズと2-2で引き分けたが、2位ソニー仙台FCが敗れたためリーグ優勝が決まった。大分は29日、ホーム戦終了後に優勝セレモニーを実施する予定。

 

 「これまでやってきたことをやるだけ」と須藤茂光監督に送り出された選手たちは目の前の相手に対し、勝つことしか考えていなかった。試合序盤は互いに様子を見る展開となった中、FW前田央樹は須藤監督から「ペナルティエリアの角に侵入しろ。相手は付いて来られない」と指示を受けていた。6分に左サイドに流れペナルティエリア内でパスを受け、振り向くと同時に左足を迷いなく振り抜く。チーム最初のシュートが先制弾となる。この得点がチームの安定剤となり、前半は危なげなく試合を進めた。

 

 ハーフタイムに、一足先に試合が終わった仙台が敗れたと情報が入るが、ベンチ含め選手には伝えなかった。「あくまでも勝つことにこだわっていた。変に情報を入れて試合を壊したくなかった」と堀内省吾強化部長。

 後半に入ると圧力を増した鈴鹿が高い位置から守備を敷いた。ボールを持てず、ジリジリと大分の守備ラインが下がると、後半25分にPKを与えて同点に追い付かれる。堀内強化部長が伝達すれば引き分け狙いもできたが、あくまでも勝利にこだわった。相手の勢いは増していたが、対処は的確だった。「両サイドは守備に費やす時間が多く、疲弊していた」と須藤監督。失点直後にサイドハーフの選手を2人同時に入れ替える。「守るな。もう1点取りに行くぞ」(須藤監督)のメッセージはピッチに届いた。

 

最後までライン際や球際の攻防で競り合った

 

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