ヴェルスパ クラブ初の天皇杯4回戦進出、攻守両面で順調な歩み

2020/11/01
  • ヴェルスパ大分

 JFL第25節の松江シティFC戦から中2日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会3回戦に臨んだヴェルスパ大分は、先発メンバーを8人入れ替えた。前半は「いつもと違うメンバーだったのでバタバタしてしまった」と須藤茂光監督が振り返ったように、前と横の連係がなく、大きくボールを蹴るシーンが多かった。それでも失点をゼロに抑えたことが後半につながる。

 

 ハーフタイムに選手から「守備が機能していない」との声が出たが、須藤監督は「攻撃のときにボールを保持して揺さぶろう。そうすれば守備は改善できる」と指示を出す。すると後半は攻撃の時間が長くなり、敵陣でプレーする時間が長くなった。ボールを奪われても、前線からプレスをかけ、ボランチが高い位置を取ることで陣形がコンパクトになり、守備の切り替えが速くなった。

 

 次第に相手へのプレッシャーも強まり、ミスを誘発すると、52分に宮内寛斗のインターセプトから前田央樹にパスが渡った。前田はドリブルでシュートコースが空くタイミングを見計らい、先制弾をたたき込む。長い均衡を破り、試合の流れを呼び込むと、62分には右サイドでスローインを受けた宮内がドリブルで中央に切れ込み、右足一閃(いっせん)。「あの得点が大きかった」と指揮官が勝利を確信する追加点を奪う。試合終了近くに失点をしたが、終始主導権を握り、クラブ初となる4回戦進出を決めた。

 

先制点を決めた前田央樹

 

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