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バサジィ 9戦負けなしで暫定首位、着実に勝点を積み重ねる

バサジィ 9戦負けなしで暫定首位、着実に勝点を積み重ねる

 バサジィ大分が快進撃を続けている。コロナ禍のリーグ戦のため各チームの残り試合数は異なるが、14試合を終えて大分は暫定首位にいる。10月24日のペスカドーラ町田戦から8連勝した快進撃の裏側を探る。

 

 12月20日のバルドラール浦安戦は引き分けに終わり、9連勝を逃した伊藤雅範監督は「選手たちは最後まで戦った。3点のリードを守り切れなかったのは事実。次の試合に向けて修正したい」と淡々と語った。昨季同様に堅守がチームコンセプトであることに変わりはない。勝つために最適な手段を選ぶ“勝利至上主義”の伊藤監督。強化プランに基づいた確固たる信念が存在する。

 

 開幕が予定より3カ月遅れとなった今季は、例年以上に走り込んでフィジカルを追い込んだ。試合終了まで運動量は落ちず、伊藤監督が求める“戦う姿勢”が今季は際立っている。キャプテンの森洸は、「あれだけ走ったのだから、どこと試合をしても走り負けることはない。走力だけではなく、気持ちの部分も強くなった」と話す。

 シーズンの半分を折り返した今も、週に一度は“フィジカルを追い込む日”が設定され、素走り中心のメニューをこなす。

 

8連勝を含む9戦負けなしのバサジィ

 

 充実したフィジカルコンディションを保ち、守備から試合を作る安定感のある試合運びで確実に勝利を手にする。その最たる試合が8連勝を飾ったシュライカー大阪との試合。前線から無理なプレスをかけず、ラインを下げて相手の攻撃をさばいた。当然、相手にボールを支配される時間が続いたが、選手たちは粘り強く守り切り、セットプレーから1得点を挙げて勝利する。「相手はボールを回せるチームなので(守備)ラインを下げた。プラン通り最小限の失点で抑えることができた」(伊藤監督)。

 

 昨年以上にチームの守備意識は高く、プレーの精度は高まっている。ハーフコートで守備組織を保ち、ボールを奪うゾーンを無理に高くすることはない。最近は高い位置でボールを奪い、最短でゴールを狙うシーンもあるが、ベースとして自陣でブロックを築き、スペースを埋めることが前提にある。攻撃においてもプレッシャーを受ければ迷うことなくロングボールを蹴る。前線の動き出しと合わずにボールはラインを割ることも多いが、相手のカウンターを受けるよりはセーフティーなプレーを最優先する。今季は12チーム2回戦総当たりの22試合。昨季より11試合少ない中期決戦において、負けないことは重要だ。着実に勝点を積み上げ、負けなし記録を続ければ初タイトルは見えてくるかもしれない。

 

今季も球際の厳しさが求められる

 

 

(柚野真也)