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トリニータ 攻撃のシグナルを出す小塚和季に注目

トリニータ 攻撃のシグナルを出す小塚和季に注目

 3月の5連戦を終え、2週間の中断期間で小休止した大分トリニータ。30日から始まるリーグ戦に備えて、「戦術理解の徹底」に力点を置く。リーグ戦4試合を終えて、新加入ながら先発に定着しているMF小塚和季は、「最初は戸惑いがあったが、今は仕掛ける場面、しっかりブロックをつくって守る場面などが分かってきた」と、いち早く戦術を解釈し、組織で戦うチームに溶け込んだ。

 

 西山哲平強化部長は、「小塚はチーム戦術を理解し、うまくフィットしている。これまでのパフォーマンスは想定内。うちは一人だけが輝くチームではないが、これからは個性を発揮して得点に絡むプレーを見せてほしい」と期待する。

 

 小塚自身も心得ている。ボール保持を強く意識しながら、常に頭の中には「どこに隙間があるか、どこから攻撃を仕掛けるか」という考えがある。 

 

リーグ戦4試合先発出場の小塚和季(前列左)

 

 大分のようにパスをつなぐスタイルを徹底していれば、隙をうかがってスルーパスを通せる選手は不可欠だ。リスクを冒さずボールを回すだけでは、単純なボールキープになってしまう。それは、逆に危険な状況だ。安易な横パスでボールを回していると、相手は狙いどころを絞りやすくなり、インターセプトされて逆襲を受ける。パスを前に入れるのは、チームにとって攻撃のシグナルになる。中盤にはそうした合図になるパスを出せる選手がいなければならない。その役割を担うのが小塚だ。

 

 今節対戦する広島は、リーグ戦4試合で1失点と守備の固いチーム。小塚は「しっかりパスをつないで相手を焦らせ、サイドチェンジをうまく使って隙を見つけたい」と崩しのイメージを描く。昨季まで所属した甲府では王様的なイメージがあったが、今は組織の中の一人としての役割を全うする。「まずはチームとしてやらなければならないことをやる。そこから徐々に個性を出していければいい」と話した上で、「味方との関係性も良くなった。意表を突くパス、リズムを変えられるようなプレーをしたい」と、意欲を示す。そろそろ“小塚らしさ”が随所に見られそうだ。攻撃のキーマンに注目しよう

 

スルーパスで得点に絡むプレーが期待される

 

(柚野真也)

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