トリニータ 片野坂知宏監督インタビュー 柔軟な采配で今季は結果にこだわる
- 大分トリニータ
片野坂体制3年目のシーズンが始まる。着実に監督としてのキャリアを積み、明確なチームスタイルを築いた指揮官は、柔軟な采配で今季は結果にこだわると明言した。今年のビジョンとともに、開幕戦に向けてチームの現状を聞いた。
ベースがあるので昨年よりもいいスタートが切れる
-これまでのトレーニングマッチの印象を教えてください。
「いろんなタイプの相手と対戦して、選手の組み合わせを試しました。ある程度ですが、選手個々のコンディションを見極めることができ、戦術の浸透度は見えてきました。その中で新加入選手はウチのスタイルを理解しているし、チャレンジしてくれています。あとは対戦相手や試合の状況によって、選手の組み合わせを使い分ければいいかなと思います」
-昨年のメンバーをベースに新加入選手をミックスしていく感じですか?
「昨年、多くの試合に出ていた鈴木惇と上福元がいなくなったぐらいで、あとはほぼ残ってくれてベースはできています。新しい選手が戦術の理解を深め、既存のメンバーに合わせてほしい。自分たちのサッカーを昨年1年間続けてきました。積み上げたものはあるので、昨年よりもいいスタートが切れるはずです」
-パスを回しながらも、最後のところで崩し切れない印象がありますが、監督はどのように感じていますか?
「崩しのアイデアは必要。特に攻撃陣には映像を見せて、どうすれば得点につながるかということは話しています。一番は状況判断と予測の部分。相手が引いてブロックをつくるのか、ゾーンで守るのか、人に対して激しくプレッシャーにくるのか。相手の状況によって判断を変えて、崩してチャンスをつくってほしい」
-チーム始動当初から思い描いていた通りにチームづくりは進んでいますか?
「どうですかね。こればかりは試合をやってみないと分からない。ある程度のところまで持ってきた手応えはあります。ただ、それがベストかどうかは分からない。開幕戦と最終戦でメンバーが変わっているかもしれないし、システムも変わるかもしれない。そこは臨機応変にやっていきたいです」
-新戦力の台頭は?
「期待はしています。即戦力が入ったし、戦術も理解してくれているので」
-大分のサッカーは難しいという選手もいますが、順応するために必要なことは?
「一人ではできないので、周りとの関係を見ながらプレーし、その中で自分の特徴を出してほしいです」
-現在の課題を挙げるなら?
「バランスかな。攻撃にしても、守備にしても、局面だけでなくボールの関係ないところにいても予測、判断力をもう少し高めたいですね」
新戦力の融合に期待は高まる