大分トリニータ 刀根亮輔 恩義を尽くし引退 【大分県】
2024/01/13
- 大分トリニータ
2010年に大分トリニータU-18からトップチームに昇格し、守備のオールラウンダーとしてプロキャリアをスタートした刀根亮輔。その後は東京ヴェルディをはじめ4クラブを渡り歩き、18年に大分に復帰を果たした。J1からJ3まで、カテゴリーの枠を超えて積み重ねてきた数字は205試合。「あっという間だった」との言葉に未練はなく、スパイクを静かに脱いだ。
「人生の全てをトリニータで学んだ」と語る大分での在籍期間は8年。下部組織での3年間を加えれば11年となる。18年に古巣に復帰したときに、「俺は自分のためでなく、トリニータに恩返しするためにここへ来た」と真剣なまなざしで話してくれた。以来6年間、その言葉をピッチ内外で体現し、プロ選手として、また人間としてあるべき姿を背中で語り続けた。その風貌はさながら修行僧のようであり、日頃から厳しい練習を消化していく刀根を見て、若手選手は刺激を受けていたという。最後の2年間はけがに苦しんだが、弱音を吐くことはなかった。「サッカーにけがはつきもの」と黙々とリハビリに時間を費やしていたときも、チームのために何ができるかを考えていた。ただ、自分が試合に出場できないことが辛いのではなく、チームのために何もできないのが辛かった。
守備のオールラウンダーとして活躍した