
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
J1リーグ戦に続きYBCルヴァンカップが開幕した。大分トリニータはヴィッセル神戸と対戦して1−3で逆転負け。リーグ、カップ戦とも未勝利となった。片野坂知宏監督は「これまでの2試合、どちらもホームで迎えたが結果は残念。自分たちらしい主導権を握るサッカーができなかったが、いろんなメンバーを起用できた。タイトなスケジュールが続くが、ベストメンバーを探りながらやっていく」と語った。
厳しい船出となったが光明を見いだすとすれば、これまでの2試合で26人の選手が試合に出たことだ。ここでは注目の新戦力の“デビュー戦”をチェックする。
MF渡辺新太
自身初のJ1でのプレーだったが、アグレッシブにゴールに迫るスタイルが通用することを証明した。リーグ開幕戦で先発起用されると、開始4分に相手GKまでボールが下がった途端に間合いを詰め、強引にボールを奪い無人のゴールに流し込んだ。(渡辺の)激しい守備は反則となり得点は認められなかったが、持ち味を発揮した。
後半はトップ下の左右の位置が入れ替わったが、周囲との連係は悪くはなく、「ガツガツいくのが自分の長所」と前線からボールを追い、14分に移籍後初ゴールを決めた。
プロ4年目、初めての移籍で環境だけでなく、チームのプレースタイルに戸惑うことも多いが、「周りとかみ合えば、もっと良くなる」と新天地で上々のスタートを切った。
FW藤本一輝
昨季は特別指定戦選手としてリーグ、カップ戦の計6試合に出場した大卒新人。今季はけがでリハビリスタート。ピッチに立つのはまだ先かと思われたが「コンディションは万全ではない」ながらも、カップ戦で早くもプロデビュー。先制ゴールを記録するなど大学屈指の点取り屋は得点力の高さを実証した。「プロ初ゴールを決めたがチームが勝てなかった」と笑顔を見せることはなかったが、「これまで頭で決めることは少なかったがバリエーションが増える」と手応えを感じた様子。得意のワンタッチゴールはサイド攻撃の多い大分のサッカーにフィットしそうで、鋭い突破も再三見せた。シーズン序盤に得点できたことで気持ちは楽になった。このまま勢いに乗れば、ブレークの可能性も十分ある。
DF坂圭祐
3バックの真ん中に配置されたリーグ開幕戦。GKを組み込んだ攻撃の組み立てでは、前任者ほどスムーズなパスの起点にはなれなかった。前線からのプレッシャーが強かったこともあるが、苦し紛れのパスを蹴り込むことが多かった。それでも集中力を切らさず、1対1の場面では無難に対応。先に失点を許したが最少失点で試合を終わらせた。
攻撃においては今後の期待値は高まった。同点弾を導いた精度の高いロングフィードは、形勢を一発で逆転するものだった。パスを受けた井上健太は「(サイド奥のスペースが空く)あの形になれば坂くんから(パスが)来るのは分かっていた」と練習通りのプレーが試合で出たようだ。自らの武器に確信を得た大分デビューだったに違いない。
(柚野真也)
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