
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
「新しいサッカーに出会って、新しい自分に出会いたい」
今年1月の加入会見で坂圭祐はそう語った。チーム全体が組織化され、GKを組み込んだ最終ラインからの攻撃を組み立てる大分のサッカーに魅力を感じた。前所属の湘南と異なる3バック、昨季までチームを支えた主力が抜け、「ファンやサポーターが不安に感じていることも知っている」。そうした中で「ロングフィードや時々駆け上がる攻撃参加など自分らしいプレーをしたい」と大分の新たなDF像を築く覚悟だ。
3バックの中央が持ち場となる。センターバックとして身長174㌢は決して高くないが身体能力と統率力でカバー。高い打点のヘディングに定評があり、相手のロングボールを跳ね返す空中戦の強さは、セットプレーの得点源としても期待がかかる。これまでメンバーを固定せずに、練習試合が行われた。非公開のため詳細は分からないが、鹿島戦で得点者に坂の名前があった。新天地で勝負する者にとって大きな自信になったはずだ。
トレーニングマッチで得点した坂圭祐
プロ4年目で初めての移籍。「環境の変化や、新たなサッカー感に触れることが、自分の成長につながる」と向上心を持ち続ける坂は、自分の立ち位置を冷静に見つめる。「始動から戦術を落とし込む練習をしてきたが、これまで経験した守備システムよりもスライドの運動量が多い。頭を整理しなければいけない。どれが正解なのかつかみ切れていない」。答え合わせの日々が続くが、取材時は笑顔が多く、充実感がうかがえる。
「ここまでけがなくやれている。悪くはない。開幕までにコンディションを上げたい」と調整は順調。片野坂知宏監督に「対人に強く、アグレッシブ。キックも広角に蹴ることができ、リーダーシップを発揮している。戦術においても吸収力がありスカウティング通り」と印象づけた。開幕に向けて存在感は増すばかり。
開幕に向けて心身ともに充実している (写真提供=大分トリニータ)
(柚野真也)
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