トリニータ 松本怜、“長いオフ”を充電期間に
2020/05/12
- 大分トリニータ
コロナ禍で2カ月余り試合から遠ざかっている選手は、ずっと気持ちを張り詰めたままでい続けるのは難しい。大分トリニータのMF松本怜は、「試合がいつできるか分からないので不安がある」と率直な思いを語った。ただ、想定外のけがや病気で思い通りに調整できず、自分の体と向き合ってきた32歳は、「何をすべきか」を知る。「今は最低限の筋力が落ちないように自宅でできるトレーニングをしている」。そろりとネジを巻き直しつつ、やり過ぎを避けるあんばいも知るのが経験のなせる業だ。
青森山田高校、早稲田大学を卒業して横浜Fマリノスに入団。サッカーの超エリートコースを歩んできたが、「どうすれば試合に出られるか、いつも必死だった」と語る。才能だけで今があるわけでない。抜群のスピードを生かし、相手を圧倒した学生時代もそれなりに苦労はあったようだが、プロになってから試合機会を得られず悩んだ。キレ過ぎた体が逆に筋肉系のけがを呼び込み、リハビリを繰り返す時期を経験した。苦い経験も加味した膨大な「データベース」から最適解を探り、メニューに落とし込んでいる。大分移籍後はモデルチェンジを繰り返し、「休むことも練習」と気付き、持ち味のスピードも緩急をつけることで相手の脅威になることを理解するようになってからは出場時間が伸びた。
「サッカーができる日が待ち遠しい」と語った松本怜