トリニータ “今”を伝える 片野坂知宏監督インタビュー
- 大分トリニータ
新型コロナウイルスの感染拡大によりJリーグの公式戦が延期になって以降、テレビ会議システムによる取材であったが、初めて取材に応じた大分トリニータの片野坂知宏監督。チーム状況や今後の取り組み、目標、公式戦再開への思いを語った。
記者会見採録
降格はないが当初の6位を目指す
Q:新型コロナウイルスの感染拡大の影響を、どのように感じていますか?
日本だけでなく世界規模で大変な状況になっています。こんな状況になるとは思っていませんでした。状況は日々変わっています。いろんな方が不安に思っているでしょう。大事なのは健康であること。コロナウイルスが終息することを第一に考えて、普段の生活から意識して行動しなければいけないと思います。
Q:今季はJ2への降格がありませんが、あらためて今季の目標は?
当初の6位以内は変わらず目指したい。試合が行われるかどうか、どんなレギュレーションになるか分かりませんが、我々としては健康に気をつけて、終息することを願って、行動します。再開した時にみなさんの励みとなれるように、日々意識して準備するしかないです。
Q:降格がなくなることで、戦術的にリスクを負って攻撃的になることや、育成のために若手を起用するというようなこともできます。監督が想定するなかでリーグ全体にどのような影響が出るのか、見通しがあれば教えてください。
我々にとってJ1残留は最低限の目標だったので、正直なところ降格がないことは喜ばしいこと。だからといって大味な試合をしたくないし、見ている方の励みになる試合、トリニータらしいサッカーをしたいです。勝つことが大事。勝つためにどんな戦術をやるのか、そして、どんなメンバー構成にしていくのか。これは日々のトレーニングで見極めることしかできません。公式戦が延期になり、選手の状態がバラバラになっていると思うので、しっかりと見極めたいです。
これだけ公式戦が延期になれば、連戦やアウェーが続くことや、いろんなことが考えられるので、目の前の試合に向けて準備しなければなりません。ただ来季もJ1で戦えることは何かしらの刺激になる。先につながることをトライしたい。一番は選手のコンディション、モチベーションを見極めることが大事になります。
Q:連戦が続くと総力戦となります。育成選手、ユース選手の活用はどう考えていますか?
連戦になるとけが人が出てくることも考えられ、チームの状況に応じて2種登録選手やユースの選手を思い切って起用して、戦力拡大できるようであればトライしたいと思います。ユースの選手も学校生活を含めて大変な状況ですが、高い意識を持ってトップの練習に参加できるようになってほしいです。
Q:試合が再開されるとしたら、どれくらいの準備期間が必要と考えていますか。
我々には積み上げてきた戦術がある程度あるので、体のフィジカル、コンディションを含めてつくり直すためには最低6週間は必要だと思います。戦術においても、もう一度整理する必要があります。長引くことが予想されるのでクラブと話し合いながら、どういう形で練習を再開させるのかは考えたいです。
開幕前に取材に応じた片野坂知宏監督