
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
県高校総体の前哨戦となった南九州四県対抗バスケットボール選手権(南九)の男子県予選では、別府溝部学園が2月の県高校新人大会に続き優勝した。頭一つ抜けつつある別府溝部学園を追うのは、どの高校か。県高校総体に向けて実力校の現在地を探った。
第4回は南九県予選で久しぶりに8強の壁を破り、準決勝に進出した藤蔭を紹介する。
■昨年度の主な成績■
県高校新人大会 ベスト8
ウインターカップ県予選 3回戦敗退
県高校総体 ベスト8
県高校新人大会まで、部員は5人。5ファウルで退場者が出ると4人で試合をすることもあった。2年生キャプテンの長野真暉は、「さすがに5人はきつかった。どの大会でも準々決勝まで進んだが、その先は厳しかった」と振り返る。1年間ギリギリの人数で試合をしたことで、タフさは身に付いたという。
4月に新1年生12人が加わり、ようやく練習で紅白戦ができるようになった。大会ではベンチメンバーが控え、交代が可能となった。赴任して2年目を迎える西山泰加監督は「2、3年生がここまで、ひたむきに練習してくれたから今がある。新しい戦力が加わり、チームは底上げされるが、全力プレーでバスケを楽しむことには変わりはない」と話す。
2年生キャプテンとしてチームを引っ張る長野真暉
試合を想定した練習ができるようになり、攻守両方で連係面の整理が必要となる。部内競争が激しくなるが、エースで得点源の長野を中心に、ゴール下で体を張り外角からのシュートも打てる今村真心也(3年)がチームの核となることに変わりはない。ただこれまでは、全力プレーを掲げてきたものの、メンバー不足から体力をセーブし、ファウルを恐れてプレーしていた部分は少なからずあった。しかしメンバーがそろったことでリミッターを外せる。これまで以上にアグレッシブなプレーが増えるはずだ。
南九県予選では、準々決勝で大分舞鶴に3点差で勝利し、4強入りした。1試合30点以上のアベレージを残した長野は「ベンチメンバーがいるので、最初から最後まで思い切りプレーできた」と胸を張る。勢いそのままに県高校総体ではダークホースとして番狂わせを狙う。今村は「同じ高校生が相手。何が起きるか分からない。これまでの練習の成果を出せば勝てる」と意気込みを語った。
メンバーがそろい体制は整った
(柚野真也)
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