
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
今夏の全国高校総体に出場した男子の別府鶴見丘高校、女子の東九州龍谷高校(東龍)の強さは盤石だった。両校ともに快勝で全日本バレーボール高等学校選手権(春高バレー)の出場を決めた。
東九州龍谷3−0大分商業
(25—17)
(25—17)
(25—8)
全国高校総体を制し、愛媛国体準優勝の東九州龍谷高校。その強さは今大会でも揺ぎなかった。危なげない戦いぶりで迎えた決勝では、大分商業高校に3−0で完勝し、18年連続の優勝を達成した。
第1、2セットは、「サーブで崩し、粘り強くレシーブを拾う自分たちのバレーができた」と大分商業のキャプテン黒佐早姫(3年)が語ったように、東龍は相手の粘り強い守備に手を焼いていた。それでも、相原昇監督が「追いつかれてもリードを許すことはなかった」と振り返るように、終始ペースを握った。2人を一度に入れ替える「二枚替え」など巧みに選手を交代させ、高さとスピードを生かした攻撃で点差を広げた。相手に20点以上を与えることもなかった。
個々の能力だけではなく、勝負どころでの決定力や状況に応じた修正力など、さまざまな面で相手を上回った。西村弥菜美(3年)が「優勝できたのは良かったが、これはひとつの通過点。春高バレーでは『最高で金、最低でも金』を狙いたい」と話せば、中川美柚(3年)も「もっとライト攻撃を伸ばし、ブロックを強化して最後の大会に挑みたい。目標はもちろん優勝」と全国2冠に向けて意気込みを語った。
別府鶴見丘3−1大分工業
(25—20)
(25—23)
(14—25)
(25—16)
「相手の力が上だった。完敗」。大分工業高校の江崎裕之監督がそう語るほど、別府鶴見丘高校は隙のない試合運びを見せていた。
立ち上がりから力強いサーブで揺さぶり、しっかりとブロックでボールの勢いを止めて、いい形でセッターにつなぐ。エースの小田涼太(3年)、勢いのある清田晟ノ祐(1年)らが分厚い攻撃でポイントを稼いだ。また、守備でも「山下(凌)と平松(嵩淳)の3年生のミドルがブロッカーとしての役割を果たし、彼らの伸びがそのままチームの伸びとなった」と丸山野涼介監督が話すように、高さのある前衛がスパイクのコースを切るなど、相手の攻撃を機能不全に陥らせた。
そして、「予定通り。2セット目に小田を抜いて休ませ、勝負どころで使った」と第2セットの途中からエースを温存し、勝負の4セット目に小田が期待に応え、次々とスパイクを決めた。
大分工業は、追う展開が続いたが、第3セットではピンチサーバーの今村啓太郎(3年)が流れを作り、キャプテンの首藤俊輝(3年)が連続スパイクを決め、一矢報いた。だが、攻守のバランスの完成度を高めた別府鶴見丘は崩れることなく2年連続の優勝を飾った。
(柚野真也)
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