
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
一人ひとりの力は弱くとも、皆が集まればやがて大成へと導く。大分雄城台高校ハンドボール部が掲げるチームスローガン「微粒結集」から分かるのは、仲間が一致団結してひとつのミッションに取り組むことの大切さ。個々の力が集結し、正しく連鎖すれば、いかなるときも勝利を掴むことができるのだと、彼らの背中が教えてくれる。
舞台は全国への切符を争う県高校総体の決勝戦。今年度もやはりライバル・大分高校との対決。けがで主力選手を欠くアクシデントに見舞われていた大分雄城台だが、キャプテン橋口博隆を中心に、持ち味の堅守速攻で試合の流れをつかんだ。
2年ぶりに王者へと返り咲き、9回目のインターハイ出場を決めた。橋口は晴れやかな表情を見せ、あの日の試合を振り返る。彼を支えたのは、仲間への思いと勝利への執念。「全員で一丸となって戦うしかない。ここで負けたら最後。絶対に勝ちにいかなければ」。決戦前に、一体何度その言葉を心の中で唱えたのだろう。自分自身を必死で奮い立たせていたのかもしれない。
インターハイの目標は、もちろん日本一。23人のハンドボーラーは、チームを支えるマネージャーと共にさらなる高みを目指す。
チームを支えるマネージャーたち。彼女たちのおかげで選手は練習に集中できる
橋口博隆(3年)
熊本県出身。1年生の時から頭角を現し、U—16日本代表にも選出される。恵まれた体格を武器に、攻守の要としてチームをリードするポストプレーヤー。2年ぶり9回目のインターハイという大舞台を前に、キャプテンとしては「目の前の一戦一戦をチーム全員で戦っていきたい」と意気込みを語る。目標は全国制覇。
後藤大河(3年)
「自分のせいで負けてしまった」と悔やむ3月の全国高校選抜大会。4月から朝練をスタートさせた。得点力不足と話す自身の課題を克服するため、現在はステップやシュートの練習を集中的に課す。インターハイ後の国体も視野に闘志を燃やしている。後藤のことを“キーマン”と話す平井徳尚監督も、彼の得点力アップに期待する。
(塩月菜央)
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