吹奏楽と野球の二刀流 新たな道を歩む沢村大智(大分豊府2年)
2022/06/16
「先生方や周りのみんなに恵まれたからこそ今がある」と話すのは、昨年行われた「県高文連ブラスカーニバル」で金賞を受賞し、全国高校総合文化祭に出場する大分豊府高校吹奏楽部の沢村大智だ。
沢村に吹奏楽部から声が掛かったのは昨年の冬。「ピアノの伴奏者を引き受けてくれないかと友達から声を掛けられた。小さい頃からピアノを習っていたこともあり、いい経験になればと思った」。聞く人を楽しませたいという沢村の演奏は、すぐに吹奏楽部の戦力となった。
コンクールに向け約1カ月の練習期間に入った頃、その活躍は演奏だけにとどまらず、演出面でも力を貸してほしいと声が上がる。「演出は経験もない未知の世界。先生と相談しながらテーマに沿って考えた。ふたを開ければメーンの役を務めることになり、まさかという感情だった」。最初は恥ずかしさもあったというが、1人で6分弱のせりふを言う大役も見事にこなし金賞を受賞。全国大会への切符を手にした。
顧問の中村慎之介教諭は「大会の鍵を握る重要な役割を任せたので、苦しんだこともあったが彼はどんなときも一生懸命。受賞の瞬間は泣いて駆け寄ってきてくれた」と、誰よりも部のために尽くしてくれたと沢村の存在を高く評価した。
吹奏楽部として全国高校総合文化祭に出場する