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吟詠剣詩舞 受け継がれる技術と心 日々の努力と研さんで光り輝く

吟詠剣詩舞 受け継がれる技術と心 日々の努力と研さんで光り輝く

 第40回大分県高校吟詠剣詩舞(ぎんえいけんしぶ)発表新人大会の剣詩舞の独舞で最優秀賞を受賞した大分商業高校の山田明穂(1年)。男子バレーボール部のマネージャーを兼務しながら週に一度、小天真道流剣舞道で指導を仰ぎ、詩吟に合わせて剣や扇を使って舞う。

 

 漢詩や和歌などの詩に節をつけて、声で心情や情景を表現する「吟詠」。吟詠に合わせて武道の型を重んじた舞を舞う「剣舞」と、詩の世界を緩急自在に表現した「詩舞」。吟詠剣詩舞とはそれらを総称した日本の伝統の芸道だ。

 山田は祖父や父、兄が吟詠剣詩舞をたしなんでいたこともあり、2歳の頃から芸事として習っていた。「物心つく前から習っていたので生活の一部という感じだった。イベントや大会などで舞台に立つと、泣いて喜んでくれる観客がいる。それを見ると、吟詠剣詩舞をやっていてよかったなと思う」

 

県高校新人大会で最優秀賞を受賞した

 

 年齢を重ねるごとに演目は高度になり、扇を使った柔らかな動きに感情を入れ、作者の意図をくみ込んで踊らなければいけない。山田は「演目の時間も長くなり、体力が必要だし、体幹を鍛えなければ軸がぶれる。難しい芸事だと思うけど追求していきたい」と話す。

 

 夏の全国高校総合文化祭出場に向けて、「新人大会はミスもあったので、改善して日本一を目指したい」という山田。高い目標を掲げるのには理由がある。「同年代で吟詠剣詩舞をやっている人が少ないので、発信し、小さい子にも教えながら広めていきたい」と語った。

 

「吟詠剣詩舞を広めたい」と語った山田明穂

 

 

(柚野真也)