県内一周大分合同駅伝 注目の九州総合スポーツカレッジ

2019/02/21
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 県内39区間390.6㌔を5日間で競う春季県体・第61回県内一周大分合同駅伝競走大会が18日、スタートした。17郡市・16チーム(国東と東国東は合同)による熱いレースが22日まで繰り広げられる。今大会に初出場する九州総合スポーツカレッジの注目選手を紹介する。

 

復活への第一歩 

 

大塚彩也香(九州総合スポーツカレッジ1年)=中津=

 

 花の1区を走り抜いたのは大塚彩也香。同カレッジの1年生で、今年度から創設された陸上部の1期生だ。幼い頃からかけっこが得意だった少女は祖父に才能を見出され、小学2年から三光陸上クラブで競技をはじめる。「自分の走りが出せて、自己ベストが出せたときがうれしい」と記録を伸ばした。

 

 さらなる記録更新を目指して地元を離れ、大分西高校に入学したが慣れない寮生活と学業との両立で日々を追われ、故障が重なった。「高校時代はまともに走れず、正選手として大会に出場することは少なかった」。卒業後は陸上から離れようと考えた時期もあったが、東中津中学の頃から大塚の走りを見ていたカレッジ陸上部の衛藤道夫総監督から「力はある。下地をしっかりつくればもう一度走れるようになる」と声が掛かり、現役続行を決意する。

 

 昨年4月から心機一転、創設された陸上部で地道にトレーニングを継続した。タイムが伸びず、思い悩むこともあったが、「大丈夫や。焦らんでいい」と衛藤総監督の言葉に励まされ、基礎体力を積み上げ、フォームを見直す。徐々にパフォーマンスは上がり、県体3000㍍で3位など実績を挙げ、今大会に出場することになった。「小さい頃から県内一周大分合同駅伝に出るのが夢だった。これまで支えてくれた方に走ることで感謝の気持ちを伝えたい」とスタートラインに立った。

 

 序盤は抑え、得意のラストスパートにつなげるはずだったが、「緊張して体は重かった。後半に仕掛けたかったが力が足りなかった」と猛省。自分の走りができなかったことを悔やんだが、最終日の5日目にもう一度走るチャンスがある。「悔いのない走りをしたい」。完全復活までもう少し時間は必要だが、「走っているときが一番楽しい」と、大好きなかけっこで一番になるための準備を整えている。

 

最終日のレースへ期待がかかる大塚彩也香

 

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