世界への扉を開く最後のピース 伊藤白羽(柳ケ浦2年)、U-17サッカー日本代表初選出 【大分県】
2025/06/21
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そんな伊藤の背中を押したのが、顧問の団塚結芽コーチの言葉だった。「伸び悩むことは誰にでもある。でも、それを乗り越えた者だけが次のステージに進める」。その言葉を胸に、伊藤はもう一度自身を見つめ直した。
今年2月には、WEリーグのマイナビ仙台との練習試合に帯同。「トップレベルのプレーに触れて意識が変わった」(伊藤)。俊敏性やプレー強度といった課題に真剣に取り組み、練習の質そのものを引き上げた。その変化は、林和志監督の目にも明らかだった。「一気に成長した。自分の課題と向き合う力、それを克服する本気度が伝わってきた」と語る。
代表選出について林監督は、「すでにメンバーはある程度固まっている中で、高さを持つセンターバックを招集したのは、世界と戦う上で高さの重要性が見直されたからだろう」と分析する。「伊藤はその最後のピースになり得る。ワールドカップ出場の可能性は十分にある」と太鼓判を押す。
空中戦の強さは高校年代でも群を抜く。「入学以来、競り合いで負けた姿をほとんど見たことがない」と林監督。さらにスピードを兼ね備え、加速時の力強さは同世代でも突出している。攻守両面での存在感は、まさにチームの軸となる資質を備えている。
10月のU-17女子ワールドカップへ―。その舞台に立つチャンスをつかむため、伊藤の大きな挑戦が始まる。
U-17女子ワールドカップ出場を目指す
(柚野真也)