リノスフットサルスクール フットボールを楽しみながら成長を重ねる
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選手の特徴や個性を見極めた指導
一貫指導は、長い時間をかけて選手を見ることで、特徴や個性をしっかりと見極め、伸ばしていけるのが利点だ。今ではそうした視点で活動しているが、立ち上げの時から多くのカテゴリーがあったわけではない。西村は「バサジィでスクールコーチをしていたが、その前にいた大阪のクラブでも指導していた。ノウハウはあったがクラブを作ったころは小学生ばかりで、その子たちの成長に合わせて中学のカテゴリーを作り、最近ようやく高校のカテゴリーができました」と振り返る。
こうして選手の成長とともに活動の幅を広げてきたリノスは、活動内容も固まり、週末の公式戦のほかに、年に数回の合宿や遠征などを行っている。練習会場はエルズフットサル西大分や西部スポーツ交流広場など。日によって選手は異なるが、一度のトレーニングに20~30人が参加する。小学生の頃から通う吉野雄大(中学3年)は、「技術を重要視しているので自分に合っている。テクニックがつくし、細かいところまで教えてくれる。学年の壁がないのも楽しい」と話す。
練習を見ていると、確かに技術の高い選手が目立つ。練習内容がクラブの特徴をよく表していた。トレーニングでは狭いスペースで全員がボールを持って思い思いにドリブルをする。次は1対1、2対2と徐々に人数を増やしていく。
実践的な練習が多い。「基本となる最低限の蹴ること、止めることは重要だが、ポイントは運ぶこと。蹴る、止めるは反射的にできるが、運ぶためにはパスなのかドリブルなのか判断が必要となる。ここは時間をかけた方がいいと思っている」(西村)
蹴る、止めるをしっかり教える指導者が多いが、運ぶというフレーズを使ってドリブルやパス練習をさせる指導者は多くはない。また、3対3や5対5などのミニゲームでみんながボールに触れられる環境を作っている。全員がボールに関わることで、サポートの意識が芽生え、チーム内での役割も見えてくる。西村のそういったチーム戦術の意識を植え付けるとともに、もうひとつの要素を練習に盛り込むことを忘れない。それは、フットボールを楽しむこと。この理念はクラブ設立から変わらない。
小学生の頃から指導を受けテクニックを身に付けた吉野(中学3年)
吉野とともに全日本ユース(U-15)フットサル九州大会に出場する阿南(中学3年)