3年生、夏物語 vol.8 野球 明豊主将の看板を背負った幸修也(3年)、甲子園の土を3度踏み「幸せだった」
2021/09/03
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今宮を追い、明豊を志望するのは必然だった。全国から実力のある選手が集まることも承知の上、レベルの高い高校で野球をしたいとの思いが強く入学した。川崎絢平監督の「当たり前のことを当たり前にできる選手になれ」との言葉が胸に響き、入学当初は不安だらけだったが、次第に「軟式野球出身の自分が試合に出ることができたらカッコいい」と思えるようになり、練習に没頭した。すぐに頭角を現し、1年の秋からメンバー入り、最上級生になった新チームからはキャプテンとしてチームを引っ張った。
明豊のキャプテンという肩書は重かったが、日本一を目標と掲げたチームのために「高いレベルを要求できるキャプテンになろう」と誓い、自分のパフォーマンスだけにとどまらず、同級生や下級生に高い意識を求め、時には強い口調で叱咤(しった)することもあった。川崎監督は「幸を中心にまとまったいいチームだった」とたたえ、小学生の頃から幸を知る黒木日向(3年)は、「チームのことを一番に考えてくれた修也がいたから、自分たちの代は春夏連続出場ができたといってもいい」と感謝を口にした。
明豊史上最高の全国準優勝に輝いたチームのキャプテンは、これまでの歴代のキャプテンと比較しても遜色ないどころか、一、二を争うキャプテンシーを発揮した。明豊キャプテンの荷を下ろし、プレッシャーから解放された今は「単純に野球を楽しめている」と後輩と一緒に汗を流しながら、「大学野球、社会人野球に挑戦したい」と大好きな野球を続けるつもりだ。
キャプテンをしたことで成長できたと語った
(柚野真也)