
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
4月7日から行われた「南九州四県対抗バスケットボール選手権大会県予選」は14日に決勝戦が行われ、男子は別府溝部学園が日田に97-78で勝利し優勝した。今大会は優勝候補の大分舞鶴がベスト8で姿を消し、別府溝部学園、大分雄城台、日田、柳ケ浦が準決勝へ進出。どのチームも県新人大会からの成長を見せたが、別府溝部学園は武器である“高さとスピード”にさらなる磨きをかけた戦いぶりだった。昨年末の全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に主力として出場した身長205cmのザリメンヤ・カトウ・フセイン(2年)の高さに加え、島袋琉希(2年)の落ち着いたゲームメーク、キャプテン永留圭大(3年)のアウトサイドシュートなど、それぞれの能力を生かしたプレーが目立った。
常々「目標は冬(ウインターカップ)」と話している末宗直柔監督。昨年は創部4年目にしてその目標を叶え、全国で初勝利した。今大会も通過点に過ぎないと話すが「メンタル強化の必要性が改めて課題として見えた」と振り返った。個々の能力は高いものの、最後まで気持ちを継続させる精神力やゲームコントロール、メリハリを効かせたプレーなど、全国での勝利を目指すにはさらなる進化が必要。キャプテンの永留は「ハンドリングでミスが多かった。冬までにきちんと修正していきたい」と、選手それぞれが課題を見つけ、あくまでもウインターカップを見据えている。
1対1のスキルが高くなった別府溝部学園
また、今大会では多くの選手に出場機会があった。ミスもあったが、選手層の厚さを見せる戦いぶりだった。「いろんなプレーに挑戦しながらも、普段練習していることを忠実に試合でできつつある」(末宗監督)というように、進化途中ではあるが着実に実力を伸ばしている。末宗監督が言う「バスケを理解する」という言葉を一人ひとりが体現できるようになったとき、全国上位も夢ではない。
次の公式戦となる県高校総体も、彼らにとっては前哨戦。目標はウインターカップでベスト8以上。大会を重ねるごとに成長する彼らの名が、全国でも知られる日が来るのはそう遠くないかもしれない。
チーム強化は着実に進んでいる
(黒木ゆか)
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