OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

テツウン

その他

フェンシング男子 別府翔青 経験を自信に初戦突破目指す

フェンシング男子 別府翔青 経験を自信に初戦突破目指す

全国大会に向けての3つのテーマ

 

・ポイントの正確性を上げる

・緊張せずに初戦から全力で戦える気持ちの強さ

・勝利への意識を強く持つ

 

 

 全国高校選抜フェンシング大会ブロック予選(九州大会)団体エペで優勝を果たし、1年ぶりの全国選抜大会(3月22~24日、愛媛県)出場を決めた別府翔青高校男子フェンシング部。キャプテンの小田翔一朗(2年)、植田悠介(2年)、池田遥都(2年)、松井孝介(1年)、三好貫太(1年)が団体メンバーとして全国で戦う。

 

 現在の部員数は8人。小学生の頃からフェンシングを続けている小田以外は高校からフェンシングを始めた。そのためチーム全体の経験の少なさは否めず、大会になると初戦は緊張で思うような動きができないことが多いという。「1回戦からいかに緊張せず、本来の力を出せるかが勝負。その力を付けなければ全国では勝てない」と日名子聖也監督はメンタル面の強化を課題に挙げる。

 

 課題克服の一つとして、各地で開催される大会に積極的に参加した。多くの相手と対戦することで経験を重ねた。相手との駆け引きや距離感が勝敗につながるフェンシングでは、経験値の高さが重要。実戦経験が多いほど試合展開や勝負どころが分かるようになり、正確なポイントに結びつく。団体戦では一人ひとりが確実にポイントを奪うことが勝利へのカギとなる。

 

 また、1試合3分間を全力で戦える筋力や体力を身に付けるためにサーキットトレーニングを取り入れるなど、体づくりにも余念がない。選手一人ひとりが自身の課題を明確にし、全国大会までに課題克服に向けた調整を続けている。

 

部員8人だが短所を補い合い全国大会出場を決めた

この選手に注目

 

小田翔一朗(2年)

専門はフルーレ、エペ、2001年8月29日生まれ、185cm、56kg、日出中学校出身

 

 九州大会1回戦の諫早 (長崎県)との対戦では、一時ポイントを10点差まで広げられたが、小田が落ち着いて取り返し逆転勝利した。小学生の頃からフェンシングを続けている小田は、経験豊富で精神的支柱となる頼れる存在。185cmの長身から繰り出される技について、「遠い距離でも仕掛けられるし、カウンター的な剣さばきもうまい」と日名子監督も評価する。他の部員は小田を見本として技術向上に励み、それに対して小田がアドバイスするなど選手同士で技術を高め合う。

 小田は団体戦で勝てた理由について、「誰かの短所は他の誰かがカバーする。それぞれの長所と短所を全員で補い合える選手がそろっている」と話す。互いに助け合い、チーム一丸となって戦える体制が整っていると自信を持っている。

 チームの課題は大会初戦から力を出せる精神力の強化と認識している。「全国選抜大会はトーナメント戦なので一度負けたら終わり。僕は経験が多い分、みんなをカバーしたい」とチームを引っ張る覚悟だ。まずは緊張をはねのけて初戦突破が目標となる。

 

 

(黒木ゆか)