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大分三好ヴァイセアドラー 石垣公也 誰からも信頼される主将に

大分三好ヴァイセアドラー 石垣公也 誰からも信頼される主将に

2010年、東亜大学在学中に大分三好ヴァイセアドラーに加入し、今季で7年目を迎える。

トップリーグであるV・プレミアリーグの華やかな舞台を味わい、V・チャレンジリーグ降格の苦しい経験もした。

そして、今季から若いチームを束ねるキャプテンに任命された。

その重責を果たすべく、彼は冷静さを失わずに己を律し続けている。

 

 

小川貴史監督いわく「このチームで一番ヴァイセアドラーを愛しているのが石垣」。生え抜きの選手で「調子がいいときも悪いときも誰よりも練習をした。今でも一番遅くまで練習しているのが石垣」という。努力の甲斐あり、ここ数年は安定感のあるプレーで誰よりも長くコートに立ち続けている。冷静沈着が石垣の代名詞だ。

静かに闘志を燃やす新キャプテンが悲願のプレミアリーグ昇格に向けて、勝負のシーズンに挑む。

 

―今季からキャプテンとなりましたが、自分のなかで変化はありますか?

「このチームに在籍して7年目。今では一番長く在籍する選手となりました。年齢的なことも含め、チームを引っ張っていかなければいけない思いは、今まで以上に強くなりました」

 

―キャプテンは監督からの指名と聞いていますが、それまでの経緯は?

「先月のファン感謝デー(5月20日)でキャプテンのお披露目があると聞いていました。その2日前に小川監督から『若いチームを引っ張ってほしい』と言われ驚きました。僕の中では若い選手がキャプテンとなって僕や浜崎さんら上の年代がサポートしていくものと思っていたので意外でした。学生時代からキャプテン経験はなかったので考えさせてほしいと言ったんですが、次の日も監督から『お前しかいない。辞退するなら今季はキャプテンを置かない』とまで言われたので、引き受けることにしました」

 

―新チームはどんなチームですか?

「毎年、大卒の選手が入りチームは若返っています。ウチは職場でも練習場でも常に一緒にいるのでコミュニケーションはとりやすいです。ただ、仲が良過ぎて、なあなあになるので仕事と練習のメリハリはつけなければいけないと思っています」

―昨季を振り返ってほしいのですが、どんなシーズンでしたか?

「4年連続でプレミア昇格を逃しました。チャレンジリーグ1では優勝はしましたが、同じチームに3敗してしまった。今季はチームの底上げが課題であり、調子が悪くても崩れることなく勝てるチームにならなければいけないと思います」

 

―チャレンジリーグ1では勝って当たり前という雰囲気がありますがプレッシャーは?

「簡単に勝てる相手はいないので大変ですが、チームへの期待の現れだと思っています。今年は新たな目標として基礎から応用のシーズンと位置づけているので、いろんなことにチャレンジしたいです」

 

―応用とは具体的には?

「プレミアリーグのチームは高さとパワーが格段に上です。そのチームに勝つためには基礎能力を上げるのはもちろんですが、プラスアルファの力が必要となります。例えばスパイクでは、毎回テンポを変えてブロックのリズムを崩すこと。相手のブロックを見て(スパイクを)当てる場所を決めるとか、常に状況判断をしながら、それに対応できる力をつけなければいけない。これまでと同じことをしていては勝てないので、相手が嫌がるプレーをチームでできるようにならなければいけない」

 

―個人的には、どのようなプレーで勝利に貢献したいですか?

「僕は何かひとつ飛び抜けた武器があるわけではない。みんなが思い切ってプレーできるように支えたい。そのためには無駄なミスをなくしたいです」

 

―ではヴァイセアドラーの勝ちパターンを教えてください。

「サーブで相手を崩し、ブロックとレシーブでチャンスをつくる。どこからでも仕掛けることができる攻撃がウチの持ち味です」

 

―今季の目標は?

「チームとしてはチャレンジリーグ1での優勝、そして天皇杯や国体でプレミアリーグのチームに勝つことです。個人としては常にコートに立ち続けること。そのためには安定したプレーを続けたいです」

 

―今季はユニフォームの背番号の下にキャプテンマークのアンダーバーが入りますね。理想のキャプテン像はありますか?

「アンダーバー付きのユニフォームを着ることも含め、すべてが初めてのことなんで楽しみです。弱音を吐かず、チームのことを第一に考えてシーズンを過ごしたい。そうすれば自ずと結果が出るし、キャプテンらしさも備わるのかなと思っています。声を出してグイグイ引っ張るタイプではないので行動で示すことができればと思います」

 

―暑い日が続きますが体調管理で気を付けていることは?

「よく食べてよく寝る。医療関係者として自己管理は当たり前ですし、そこはおろそかにはできません(笑)」

 

―最後に『オー!エス! OITA SPORTS』の読者に向けてメッセージをお願いします。

「まずは国体のブロック予選が新チームの初めての公式戦となります。そこでしっかりオー!エス!に取り上げてもらえるような活躍をします!」

(柚野真也)