
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
新たな年が始まった。
高校、大学で貴重な経験を積み、新たなステージへ飛び出す選手たちがいる。
彼ら彼女たちは、新時代の扉を開け、どんな驚きをもたらしてくれるのか。
新春企画として、県内の5人のスター候補生に思いを聞いた。(4回続き)
大分トリニータの誇る育成組織から新たなスター候補がトップチームに昇格する。高畑奎汰(大分トリニータU-18、大分東明高校3年)は左利きの攻撃的なサイドバックとして、精度の高いキックを武器に得点機を演出する。U-16日本代表にも選出された将来有望な選手が、J1の舞台でどれだけ輝きを放つことができるのか楽しみだ。
Q:1月8日に新入団記者会見が開かれ、プロ選手としてスタートします。今年は6年ぶりのJ1へと舞台を移します。現在の心境は?
A:トップチームへの昇格が内定した頃はJ1昇格争いをしていて、J1でもJ2でもどちらになってもチームの勝利に貢献したいと思っていました。J1昇格が決まった時は、右腕を骨折していたのでリハビリをしていて、チームメートが教えてくれました。素直にうれしかったし、J1に上がってほしいと思っていました。当然J2よりもチーム内の競争は厳しくなるし、高い意識を持って練習しないといけないと感じています。
Q:大分出身の清武弘嗣(セレッソ大阪)と同じ明治北SSS出身で、中学からトリニータのアカデミーに入り、そのまま順調にU-18、トップチームに昇格しました。プロを意識したのは、どの時期ですか?
A:小学校の頃から漠然とプロになりたいと思っていたのですが、U-16日本代表に選ばれた頃から、プロになるために何をしなければいけないのか考えて練習するようになりました。高校1年の5、6月ぐらいにトップチームの練習試合に参加させてもらったのですが、いろんな意味で驚きました。スピードもプレーの判断も高校とは明らかに違い、自分のレベルが分かりました。ショックというよりは、ここまで上げなければプロになれないと明確になりました。あの頃に比べ自分のプレーに自信がついたし、今は不安よりもプロでプレーできる期待の方が大きいです。
大分東明高校でのトップチーム昇格記者会見
Q:トリニータアカデミーでの6年間で得たことは?
A:個性がなければ通用しない。それは強く感じました。プレー以外でも献身的にチームのために気を配ることなどを習いました。アカデミーは中学や高校の部活より上下関係がなく、自由なイメージがありますが、サッカー以外で求められることも多く、人間として一回りも、二回りも成長できたと思っています。
Q:これまで監督や先輩にアドバイスを受け、心に残っている出来事や言葉などはありますか?
A:U-18のテツさん(山崎哲也監督)が「勝負の神は細部に宿る」という言葉を使っていたのですが、その言葉は今も染み付いています。練習や試合の時の荷物の整理整頓やゴミが落ちていたら意識しなくても拾えるようになりました。プレーでは、僕はパスの出し手なので、受け手が持ちやすい位置にパスを出したり、ボールに回転をつけるようになりました。
Q:左利きのサイドバックは希少です。スペシャリストを目指すのか、ユーティリティープレーヤーを目指すのか。また、今後はどんなプレーでアピールしたいですか?
A:いろんなポジションを経験することでプレーの引き出しが増えるので、与えられたポジションで勝負したいです。アピールポイントは、積極的な攻撃参加と運動量、左のキックの質です。昨季のトリニータのシステムなら左のウイングバックとしてまずは勝負したいです。
Q:いつからサイドバックでプレーをしたのですか?
A:中学1年の時に左利きなので左サイドでプレーするようになり、サイドバックになったのは高校1年の頃からです。始めは派手さがなく、守備ばかりで不満があったのですが、だんだん攻撃にも絡めるようになり、やり甲斐があると思えるようになった時から、楽しんでプレーできるようになりました。
Q:大分出身でアカデミー育ち。期待が集まりますが、今後の目標をお願いします。
A:歴代のユース出身の先輩たちを意識せず、サッカーに集中したい。ピッチに立てば年齢は関係ないし、自分らしさを忘れずにプレーしたいです。まずは試合に絡めるようになり、先発に定着したいです。プロは厳しい世界ですが、1年目からガンガン勝負したいし、いずれは日本代表、そして世界で活躍する選手になりたいです。
1年目から勝負すると語る高畑奎汰
2017年10月にもオー!エス!に登場→「トリニータU−18 次代のスターを探せ!」
(柚野真也)
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