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全国高校弓道選抜大会・女子 情報科学 ひたむきな努力が強い精神力と自信に

全国高校弓道選抜大会・女子 情報科学 ひたむきな努力が強い精神力と自信に

全国大会に向けての3つのテーマ

 

・緊張を制御(コントロール)する

・チームワークを大切にする

・明るく、楽しく

 

 11月に行われた第31回県高校弓道選手権で、3年ぶりに全国高校弓道選抜大会への切符を手にした情報科学女子弓道部。6月の県高校総体は4位、10月の県高校新人大会は予選をトップ通過しながら、本戦ではプレッシャーから力を出し切れず初戦敗退に終わった。その悔しさをバネに優勝した。

 

 弓道とは自分との戦いであり、精神状態が大きく影響する競技。小野建洋監督は「試合で緊張するのは当たり前。その緊張を制御する強い精神力を持つ選手が勝つ」と断言する。何事にも動じない精神力を得るためには練習あるのみ。県高校新人大会後は通常練習のほか、朝練にも積極的に取り組み、週末はそのほとんどを練習試合と大会出場に費やした。ひたむきな努力が生んだ「やれる」という揺るぎない自信、強い精神力が、全国大会出場への大きな原動力となった。

 

 団体戦ではあるが個人競技の側面が強い弓道。しかし、情報科学が「チームワーク」を大切にするのは、突出した力を持つエースが存在せず、全員で団結し、助け合い、着実にポイントを積み重ねていく必要があるからだ。主将の渡辺愛那(2年)は「絆はどこよりも強いと思う」と笑顔を見せる。試合を楽しむことができれば、練習で培った力を十分に出し切ることができる。「明るく、楽しく」も大きなテーマにしている。

 

 全国での目標はまずは予選突破。勝ち上がれるのは52チーム中16チームと狭き門だが、自信を手に入れた選手たちはその先にある「優勝」の二文字を見つめている。

 

 

この選手に注目

 

渡辺愛那(2年)

大前(一番手)、2002年1月19日生まれ、157cm、滝尾中学校出身

 

 団体戦では、最初に矢を放つ「大前」を担当。主将として試合の流れをつくる重要な役割を担っている。「人をまとめるのは苦手」と謙遜するが、仲間の悩みを聞いたり、励ましたり、陰ながらチームを支えている。小野監督曰く「いい意味で、主将らしくない主将」。

 性格は、自他共に認める負けず嫌い。苦い敗北を喫した10月の県高校新人大会を振り返り「(本戦のトーナメント戦は)1回負けたら終わりだと思ったら怖くなった。どんな状況でも戦い抜く自信と気迫が足りなかった」と冷静に敗因を分析する。

 県高校新人大会後は、「どうやったら勝てるのか」「勝てるチームとの違いは?」など話し合いを重ね、ひたむきに練習に取り組んできた。練習量に裏打ちされた「やれる」という揺るぎない自信は、全国の舞台でも大きな力になるに違いない。全国大会の目標はもちろん優勝。「自分に負けるような試合はしたくない。ギリギリではなく圧勝で優勝したい」と固い決意を見せる。

 

 

(甲斐理恵)

大会結果