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バサジィ・バレー 本気で競技に打ち込むから楽しさがある

バサジィ・バレー 本気で競技に打ち込むから楽しさがある

 10月初旬のミーティング。徳丸善基新監督が今後の指針を掲げ、選手には「バサジィ大分の一員として、アスリートの自覚を持つこと」を求めた。来年1月で創部4年目を迎え、県内唯一の女子6人制クラブチームとして少しずつだが認知されてきた。思うような結果を残せずにいるが、「勝つこと以上に社会人になっても真剣にバレーボールに取り組むチームがあることを示すことができている」と徳丸監督。高校や大学を卒業して“本気”でバレーを続けたい選手にとっての受け皿となりつつある。

 

 試合会場では、興味深く試合を見守る中学生や高校生を目にするようになった。キャプテンの亀井亜由美は、「学生とは違った大人のバレーができている。楽しんでいる姿を見せたい」と語る。これまでは必要以上に結果を残すことを考えていたが、最近は「自分たちの存在意義」を考えるようになり、自然体でバレーボールに取り組んでいる。

 

 練習では率先して声を出し、試合でも「監督に言われたことをそのままするのではなく、状況に応じて自分たちでプレーを判断し、考えるようになった」と話す。チームメイトとのコミュニケーションも多くなり、「お互いの良さが引き出せるように一つひとつのプレーを要求するようになった」と意識の高さを感じている。

 

練習の雰囲気はすこぶる良い

 

 ただ、選手は仕事を抱えているため、練習は週3回。人数がそろわないこともあり実戦的な練習ができないことが多い。徳丸監督は「大会で結果が出せないのは試合勘が鈍っているのも要因の一つ。20、30人ぐらいになればチームは活気づくのだが」と頭を抱える。それでもチームの雰囲気はすこぶる良い。笑顔が多く、笑い声もあり、何より充実感が選手の顔から見て取れる。監督も個々の能力を伸ばそうと指導にも熱が入る。

 

 今年最後の大会となる県6人制バレーボール総合選手権が15日に始まる。7月の天皇杯・皇后杯全日本選手権大会大分県ラウンド以来の公式戦のため、いかに試合勘を取り戻せるかが鍵となる。亀井は「試合の入り方が大事になる。みんなの気持ちが乗れるようなトス回しをして、あらゆる状況を想定して試合を組み立てたい。攻撃パターンが増えたので、どんな試合をするか見てほしい。学生たちにバサジィでバレーをしたいと思ってもらえるような戦いをしたい」と話した。

 

「バサジィのバレーを見せたい」と話す亀井亜由美キャプテン

 

(柚野真也)