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三好ヴァイセアドラー リーグ戦1巡目総括 少しずつ形になりつつある

三好ヴァイセアドラー リーグ戦1巡目総括 少しずつ形になりつつある

 新リーグとなり9試合目でようやくホーム開幕を迎えた大分三好ヴァイセアドラーだが、首位のパナソニックパンサーズに敗戦し、開幕から9連敗。Vリーグ男子1部10チームが総当たりで争うリーグ戦(全3巡)も3分の1を終え、結果だけを見れば大分三好の不振は深刻だ。

 

 高さ、パワー、技術と選手個々の能力を見ても実力差は明らかで、チームそのものの基盤も日本のトップブランドがスポンサーのチームに比べると到底及ばない。

 それでもホーム戦で見せたパナソニックとの試合は見応えがあった。小川貴史監督が目指す「サーブで主導権を握り、攻撃的なバレーにつなげるスタイル」を体現できているとは言えないが、少しずつ形になりつつある。

 

 1巡目を終え、小川監督は「調子の波は減ってきた。全チームと対戦して、戦えている部分はある」と振り返る。バックアタックを含むアタック決定率はリーグ7位、サーブレシーブ成功率は8位と善戦している。サーブ効果率は最下位だが、「意図のある攻撃的なサーブにチャレンジしての結果」のため気にする様子はない。パナソニックとの試合でも、勝将哉やマーク・エスペホのサーブで相手の守備を乱し、ピンチサーバーで出場した浜本豊がブレイクポイントをつくった。

 

2巡目以降はブロックの強化が必要となる

 

 試合を重ねるごとに試合内容は良くなっているのに、それでも結果が出ない。「勝負どころで点を取れないのが課題」(高山伸悟)、「粘りが少ない」(勝)、「エラーがまだまだ多い」(ヤカン・グマ)と、誰もが責任感を持って、勝利のためにもがいている。

 

 1勝は遠いが、監督や選手たちからは「やり続けることが大事」との声が聞かれる。軸がブレていないことはポジティブな要素だ。ホームの大きな歓声の勇気をもらったことも確かだ。技術、戦術うんぬんを越え、「最高の雰囲気をつくってくれ、力になった」と高山。精神的な拠りどころとなったようだ。これは決して侮れない力となる。

 長いトンネルを抜け出せずにいるが、レベルの高い日本最高峰のリーグに挑戦しているチームがやるべきは、チームが持つあらゆる力を総動員していくことだ。

 

ホーム開幕戦は大声援が選手の背中を後押しした

 

(柚野真也)