
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
全国舞台で力を試すときがきた―。地元開催となった九州中学校体育大会バスケットボール競技(8月5・6日、別府市)で3位となり、全国大会への出場権を獲得した大分大附属中。目標の全国ベスト8を目指し、きょうから始まる全国中学校バスケットボール大会(8月22~25日、山口県)の予選リーグに挑む。
2月にあった全九州春季選手権大会で準優勝し、この夏、一気に追われる立場となった。全国大会の出場権を懸けた九州大会では、初戦から対策を練るチームに手を焼いた。司令塔の安部剛史(3年)には徹底したマークがつき、187cmの長身センター宮本英駆(3年)がインサイドでボールを持つと2、3人掛りで囲い込む。「地元開催だったし、負けたら終わりの(トーナメント戦の)プレッシャーもあった」(安部)。思うような展開にならず焦れた試合が多かったが、青木将悟監督が「流れが悪くても堅守速攻を貫いた」と振り返るように、ハーフコートから粘り強く守り、確実に得点を重ね勝ち進んだ。準決勝で西福岡に敗れたが、3位決定戦の白川(熊本)では、持ち味の堅守速攻で主導権をつかみ、第3クオーターで逆転すると、安部がしっかり試合をコントロールし、一度も追いつかれることなく逃げ切った。
カットインからゴールを狙う安部剛史
青木監督は「飛び抜けて身体能力の高い選手はいないが、全員守備・全員攻撃で戦うことができるようになった。強いチーム相手に試合ごとに成長した」と大きな自信を胸に全国大会に挑む。プレッシャーから解放された安部は、「全国で自分たちのプレーがどれだけ通用するか楽しみ。このチームで1試合でも多く試合をしたい」と話し、全国大会でも活躍が期待される宮本は、「得意のパワープレーでチームに勢いを与えたい。コートにいる選手もベンチメンバーも一丸となれば負けることはない」と自信を示した。
1対1からのジャンプシュートを得意とする安部、ポストプレー、オフェンスリバウンドから得点を量産する宮本がチームの全得点の半分を占めるが、シュートレンジの広い柳井皓雄(3年)、戦術理解度の高い城井陽翔(3年)など調子が上向きの選手が多く、決勝トーナメント進出への期待は大きい。「まずは予選リーグを勝ち抜き、ベスト8、その先を狙いたい。それだけの実力はある」と青木監督。大舞台で飛躍する準備は整った。
全員守備・全員攻撃で勝利を目指す
(柚野真也)
地区を選択
学校名を選択