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別府鶴見丘 社会人チームを破り3連覇

別府鶴見丘 社会人チームを破り3連覇

 7月8日、天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会大分県ラウンドの決勝が豊後大野市大原総合体育館で行われた。男子は全試合ストレート勝利で決勝に進出した別府鶴見丘高校が、3年連続で優勝を飾った。

 

 決勝戦に駒を進めたのは、2チームに分かれて出場した別府鶴見丘のAチーム(以下、鶴見丘)と大分市を拠点に活動する社会人チームのVC大分ばなな団(以下、VC大分)、昨年と同じカードとなった頂点を懸けた戦いは終始、鶴見丘のペースで進んだ。

 

 1セット目は序盤こそリードを許したものの、すぐに主導権を握った鶴見丘。1日3試合の疲れを見せぬエースの清田晟ノ祐(2年)、ウイングスパイカー木下草太郎(2年)らが思い切りのいいスパイクを叩き込み点差を広げた。サウスポー清田の鋭いスパイクには、時折、VC大分の応援席からも感嘆の声が漏れていた。

 

 2セット目はシーソーゲームの様相を呈したが、中盤以降、疲れの見えてきたVC大分がミスを連発。鶴見丘はチャンスを逃さず、冷静に畳み掛け突き放した。個々の能力が高いVC大分も粘ったが、「練習不足だった」(大津留怜)と話すように、連携などで簡単なミスが目立ち、思うように得点につなげることができなかった。

 

新キャプテンとなったエース清田晟ノ祐

 

 優勝した鶴見丘は、今大会の優勝は通過点に過ぎない。全国高校総体を逃した今、見据えるのは秋に開かれる春の高校バレー(春高)県予選であり、その先にある本戦のみ。丸山野涼介監督は「県高校総体での敗北はいい薬になったが、試合の組み立て方、セッターのボール下への入り方、センター陣のブロックなど、まだまだ課題は多い。春高予選に向けこれから調整していく必要がある」と厳しい表情を崩さずに語った。

 

 新キャプテンとしてチームをけん引する清田も「二段トスをバックアタックで打つときに何度かミスをしてしまった。このようなミスが出ると全国では通用しない。目標は春高。インターハイを落としてしまったので、3年生の思いを背負って頑張りたい」と、勝利に甘んじることなく、さらなる飛躍を誓った。

 

 接戦の末、10連覇を逃した6月の県高校総体から1カ月。鶴見丘は新たな目標に向け、着実に前へ進み始めている。

 

春の高校バレーに向けて幸先の良い再出発となった別府鶴見丘 

 

(甲斐理恵)