明豊高校卓球部 渡辺莉々子(3年) file.826
卓球
卓球 明豊高校 男女とも出場、8強入りを狙う
明豊高校の男女卓球部は全国高校選抜大会の団体に出場する。目標はベスト8以上。藤本賢司総監督が「全国トップクラスと十分戦える」と話すように、昨年12月の九州高校新人大会の団体で、男子は4年ぶりに九州王者に返り咲き、女子は準優勝した。年明けからは「何が良くて何が悪いのか認識することに重点を置き、良い部分が試合に出せるように練習してきた」(藤本総監督)。
勝負の浮沈を握るのは、男子は近藤蓮(2年)、女子は髙橋花(2年)の両キャプテン。ともに前回の全国高校選抜大会で出場経験があり、団体戦ではシングルス、ダブルスに出場し、ポイントゲッターとなる。近藤が「相手がエースであろうとなかろうと関係ない。僕の役割は勝つこと」と言えば、髙橋は「団体戦の勝ったときの喜びは個人戦の倍以上。勝つためにはチームに勢いをもたらす試合をしたい」と強い覚悟を示した。
近藤は右利きのオーソドックスのドライブマン。以前は相手のミスで得点していたが、今は自分で攻めて得点するパターンが増えた。「しっかりしたサーブがあるし、レシーブの精度が高い。絶対的な自信のあるバックハンドを生かすために、フットワークを身に付けた。安心して見ていられる」と藤本監督はエースに絶大な信頼を寄せる。
技術、スピード、パワーを標準的に備えた髙橋はオールラウンダー。負けず嫌いで研究熱心な髙橋は、常に相手から自分がどう見えるかを考えて試合を運ぶ。練習中からビデオを撮り、相手が対応できないように打ち返す回転、コース、スピードを変化させる。駆け引きの妙で勝利を手繰り寄せたい。
九州大会で男女とも好成績を残し、注目度を増して全国高校選抜大会を迎える。近藤は「結果を残して期待に応えたい」と力強く語り、髙橋は「夏の高校総体につながる試合をしたい。その中で結果が出れば最高」と笑顔で締めくくった。
九州大会で優勝した男子、(左端)近藤キャプテン
全国8強を目指すために必要な3か条
①エースの勝利
②メンバーの組み合わせ
③ダブルスでの勝利
5ゲームスマッチの団体戦において、序盤のシングルス2試合で各校の実力者が登場する。エースにエースをぶつけるか否かは駆け引きとなるが、「その勝敗によって試合の流れは決まる」と藤本総監督。男女とも3試合目のダブルスに近藤、髙橋の両エースの出場が決まっていると明言しており、どの選手とペアを組むのか指揮官の手腕の見どころ。近藤、髙橋がそれぞれシングルスとダブルスで2勝すれば男女アベックでの8強入りが夢ではない。
全国ベスト8を目指す、(左から3番目)髙橋キャプテン
(柚野真也)