OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

エス・ピー・シー

その他

玖珠美山高校男子ホッケー部 一貫した理念と強化で全国を目指す

玖珠美山高校男子ホッケー部 一貫した理念と強化で全国を目指す

 玖珠農業高校と森高校が統合し、玖珠美山高校となって3年目。男子ホッケー部は昨年の全国高校総体は出場を逃したが、一昨年は統合後初出場している。現在、部員は2年生12人、1年生8人。ほとんどの部員が高校からホッケーを始めているが、髙橋伸介監督の熱心な指導のもと選手は着実に力をつけている。

 

 髙橋監督が求めるのは運動量。「テクニックをつけるには年数がかかるが、運動量は努力次第ですぐに結果が出る」と冬場は走り込みを増やし、ベースとなる基礎体力の向上を目標に掲げた。髙橋監督は「ある程度、厳しく追い込んだ方が達成感は得られる。『これだけやったんだ』という自信につながる」と語る。効果は大きく、キャプテンの帆足朋也(2年)は「後半に相手がバテたときに体力で上回れるようになった」と話し、矢野誓也(2年)は「接戦に持ち込めば最後に走り勝てる」と手応えを感じている。

 

目指すは全国大会での勝利

 

 髙橋監督が志向するホッケーは「堅守速攻」。コンセプトは大きく分けて三つある。一つ目はカウンター。相手をおびき寄せ、一気にゴール前にボールを運ぶ。二つ目はリスクマネジメントを考えながらプレーすること。そして三つ目は最後まで諦めない、一生懸命やることだ。「技術も戦術も大事だが、どんな逆境に立たされても諦めず一生懸命に戦うことが一番。これはうまくなくても誰でもできる。全国の強豪には技術に優れたいい選手がたくさんいる。でもウチが何とか対等に戦うには、そこしかない」(髙橋監督)

 

 ボールを持ったら、まずは相手のゴールを見る。ボールを奪われたら、すぐに奪い返す。どこからでも攻撃が始まり、どこからでも守備ができる。相手には背を向けるな、強く激しくタフに。玖珠美山が目指すホッケーは極めてシンプルだ。髙橋監督は「まずはゴールを目指す。それがダメだったらパスを回す。真ん中がダメだったら外を使う。優先順位を理解し状況判断できるようになればいい」と話す。この一貫した姿勢で九州大会、全国大会に出場し、玖珠美山ホッケー部の新しい歴史がつくられる。

 

選手はハードワークが求められる

 

(柚野真也)