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福徳学院高校なぎなた部 考える戦い方ができればワンランク上のチームとなる

福徳学院高校なぎなた部 考える戦い方ができればワンランク上のチームとなる

 輝かしい実績を誇る福徳学院なぎなた部。昨年のインターハイで個人試合に出場した三浦日香梨(2年)が準優勝。11月の県高校新人大会は団体で優勝、三浦が個人試合を、三浦・ 廣瀬瑞季(2年)が個人演技を制して全国高校選抜大会への切符を手に入れた。

 

 現在の部員数は5人。そのうち3人は高校に入学してから競技を始めたが、“経験=強さ”ではないのがなぎなたの面白さだ。築城理惠監督は「必要なのは総合力。体幹、足腰の強さ、なぎなたを扱う器用さ、リズム感、精神力…。全てをバランスよく持っている選手が強くなる。経験が全てではない」と話す。その総合力を上げるために、練習では打突や技、地稽古のほか、体幹トレーニングなどにも力を入れている。

 

 なぎなたは“静”ではなく“動”のスポーツだ。選手たちは重い防具をつけ、気合の入った掛け声とともに自分の身長をはるかに超えるなぎなたを振るう。小さな体で激しく技を繰り出す姿が印象的だ。

 

県高校新人大会では団体戦で優勝した

 

 実績に甘えることなく、常にチャレンジャーだというチームの強さの源は団結力。「突出した力を持つ選手はいない。インターハイ2位の三浦も技術的にはまだまだ未熟。でも、だからこそお互いを思いやれる。2年生は自分たちがチームを引っ張ろうと頑張り、1年生は足を引っ張らないよう最善を尽くす。一人ひとりの力は足りなくても、チームになると力を発揮できる。それが私たちの強み」と築城監督。その言葉通り、チーム一丸となって戦う試合では実力以上の力を発揮することも多い。

 

 現在の不安材料は部員の少なさ。県高校総体の団体戦では5人全員が戦うことになるため、1年生をどれだけ鍛えられるかがポイントになる。築城監督は「ほとんどの選手がとにかくがむしゃらに戦っている。それはいいのだが、ここで必ずポイントを取れるという安定感がない。何をどうすれば点が取れるのか、頭で考えながら戦うことができればもっと伸びる」と課題を口にする。

 

 最大の強みである団結力に磨きをかけ、“考える戦い方”へシフトしたとき、ワンランク上のチームとなるはずだ。

 

昨年のインターハイ個人戦で準優勝した三浦日香梨 

 

(甲斐理恵)