
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
3年生が抜けて新チームで競われる県高校新人大会が21日まで行われた。年始の全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー)に出場した男子の別府鶴見丘高校、女子の東九州龍谷高校は、新チームになって2週間ほど。コンディションもコンビネーションも調整できないまま、ぶっつけ本番で試合に臨んだが、両校とも危なげなく優勝を果たした。
3年生が抜けた穴は大きかったが、別府鶴見丘は層の厚さを見せつけた。大分工業高校、大分南高校との三つどもえの争いを抜け出し、一強時代を予感させる強さが今の別府鶴見丘にはある。大分南とは準決勝で、大分工業とは決勝で対戦したが両試合とも2−0のストレートで快勝した。全国の強豪と戦うことで、好機を逃さない勝負強さが増した。
2試合とも序盤はリードを許す展開だったが、1年生が躍動した。中学時代から全国の舞台を経験し地力もあったが、インターハイに続き春高バレーで新たな刺激を受けたことで、才能が開花した。サウスポーの清田晟ノ祐はエースとしての自覚が芽生え、白井太陽、平嶋麟太朗らスパイカー陣も続く。互いにプレーを高め合える関係にあり、自らが勝負を決めようとする気概もある。爆発的な攻撃力を見せつけられた大分工業の江崎裕之監督は「力の差は歴然だった」と完敗を認めた。
高校バレーの晴れ舞台に立ち自信を深めた別府鶴見丘の1年生たち
女子は長らく東九州龍谷が独走し、大分商業高校、臼杵高校、国東高校が追いかける「1+3強」時代が続いている。東九州龍谷は昨年、インターハイでは優勝し、続く国体、春高バレーでも準優勝した。主力の3年生が抜けた影響は計り知れないが、優秀なタレントは枯渇することがない。キャプテンの平山詩嫣、合屋咲希、梅津憂理ら春高バレーでセンターコートに立った2年生を中心に、東九州龍谷の代名詞となる高速バレーを引き継ぎ、県高校新人戦でも対戦相手を寄せ付けなかった。
準決勝の国東戦では、2セット目はジュースまで持ち込まれ、ヒヤリとする場面もあったが勝ち切る強さがある。平山が「今できることを突き詰めた」と話したように、難しいことをするのではなく基本に忠実に、状況に応じてプレーを選択する。当たり前のことを淡々とするから、相手に付け入る隙を与えない。これから監督が選手個々の役割を明確にし、戦術を落とし込み、チームとして成熟していけば、全国大会での優勝も見えてくるだろう。
新チームではキャプテンとなった平山
(柚野真也)
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