
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
佐賀国スポのライフル射撃成年混合10メートルエアライフルで野畑美咲(明治大3年)と八川綾佑(デンケン)ペアが優勝し、今大会の県勢優勝第1号となった。今大会の成年女子の10メートルエアライフルで準優勝した野畑と成年男子の同種目で4位の八川は、3年前からペアを組む気心の知れた由布高の卒業生。昨年の鹿児島国体で準優勝に終わった悔しさを晴らし、3年越しの優勝を果たした。
2人はそれぞれが30発ずつ撃った合計で競う予選を大会新でトップ通過し、2位のチームと対戦するゴールドメダルマッチへと進んだ。試合を前に互いに「大船に乗った気持ちで試合に臨もう」と声を掛け合った。10.9点が最高点となる競技で、2人が9点台を出したのは一度だけ。他は全て10点台の高得点で、対戦相手を寄せ付けなかった。野畑が「どちらかが外してもカバーすればいい。その安心感があった」と言えば、八川は「互いに信頼感があるので思い切り撃てたことが、いい結果につながった」と胸を張った。
成年混合10メートルエアライフルで優勝した野畑美咲(左)と八川綾佑
今夏のパリ五輪に出場した野畑は「勝って当たり前」という周囲のプレッシャーに押しつぶされそうになった。だが、「点数を意識せず、自分のルーティンで撃つことに集中した」と大きく崩れることはなかった。6学年下の後輩の堂々とした射撃に刺激を受けた八川は、「少しでもいいところを見せたかった」と集中力を研ぎ澄まし、高アベレージを記録して面目を保った。
目標としていた日本一になった。次なる目標は国スポ連覇であり、「いつかは世界で戦いたい」(八川)と夢を描く。2人を乗せた大船は世界を航海するために、それぞれが力をつけ、荒波に飲み込まれない安定感を突き詰める。
優勝を決め握手を交わした
(柚野真也)
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