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全国高校サッカー選手権県予選前企画(5) 中津東 ハマれば一気に頂点にたどり着く爆発力あり 【大分県】

全国高校サッカー選手権県予選前企画(5) 中津東 ハマれば一気に頂点にたどり着く爆発力あり 【大分県】

 高校サッカーの集大成となる全国高校選手権県予選の季節がやってきた。今年は36校が出場し、10月19日から1回戦が行われる。今大会も群雄割拠の様相を呈している。果たして、出場権を勝ち取るのはどこか。ここではシード4校を中心に有力校を網羅。第5回は3年ぶりの優勝を目指す第3シードの中津東を紹介する。

 

 

 ピッチを3分割して、それぞれのゾーンにボールが運ばれたときの守備対応を明確にして、狙いとする守備でボールを奪い、攻撃はシンプルにスペースを突く。言葉にすれば簡単だが、攻守とも戦術はち密に練られ、ポジショニングや球際、切り替えで負けないハードワークも求められる。

 

 ひと夏を越えて成熟度は上がり、高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部)の後半戦では大分鶴崎に0-1で惜敗したが、柳ケ浦とはスコアレスドロー、日本文理大学付属には6−2、大分南には5-3で勝利している。首藤啓文監督は「やっているサッカーがハマったときの爆発力はあるが、失点の多さが気になる。トライ&エラーで経験を高めたい」と語るが、口ぶりに充実感が漂う。

 

 伊藤光琉(3年)、梅津爽蒼(2年)には爆発力があり、好調の攻撃陣はこの前線の2人にどれだけいい形でラストパスを送れるかがポイントになる。シンプルにスペースを突くことを主流とするが、「大きく蹴るのではなく、狙ったポイントにロングパスを置く」(首藤監督)イメージだ。そこからサイドで人数をかけてボールを運び、ゴールエリア脇の「ポケット(ニアゾーン)」で伊藤、梅津がフィニッシャーとなる。

 

 DF十時夢叶(3年)が精度の高いキックでロングパスを置き、後方から試合を組み立てる。高校入学した翌週から中盤のポジションで試合に出ていた十時は経験豊富で、ゲームメーカーとしての素質もある。最前線と最後尾は伊藤、梅津、十時という太い柱があり、両ゴール前で決定的な仕事ができる選手を配置する。チームの状態はよく、ベストメンバーがそろえば一気に頂点に駆け上がる可能性を秘めている。

 

戦術の成熟度が高まっている

 

 

(柚野真也)

大会結果