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全国高校サッカー選手権県予選前企画(4) 柳ケ浦 マンネリ打破し、王者に隙なし【大分県】

全国高校サッカー選手権県予選前企画(4) 柳ケ浦 マンネリ打破し、王者に隙なし【大分県】

 高校サッカーの集大成となる全国高校選手権県予選の季節がやってきた。今年は36校が出場し、10月19日から1回戦が行われる。今大会も群雄割拠の様相を呈している。果たして、出場権を勝ち取るのはどこか。ここではシード4校を中心に有力校を紹介する。第4回は優勝候補筆頭の柳ケ浦。県高校新人、県高校総体に続き、県内三冠を目指す。

 

 

 昨年の全国高校選手権県予選から県内の公式大会では負けなし。FW八尋馳(3年)、MF安里皇(同)、DF外園優心(同)のセンターラインは、新チームでも主力としてチームを引っ張る。3人以外に個の能力の高い選手が多く、有門寿監督は「チームとしての軸があり、選手層も厚くなった。メンバー選考が難しい」と充実感をにじませる。

 

 今大会も第1シードとなり、頭一つ抜けた存在である。強いて懸念材料を挙げるなら、トップを走り続ける慢心の恐れがあったが、大なたを振るった。有門監督は「現状維持は後退」との強い思いがあり、昨日のチームミーティングで山本隼斗コーチに全権与えることを発表した。「チームとしての戦い方、選手選考も全て山本コーチが決める」と有門監督。これによりチームのマンネリ化を解消し、メンバー選考も白紙になることで選手に新たな刺激を与えた。

 山本コーチは「やることは変わらないが、選手の素材がいいので適材適所に配置し、存分に力を発揮できる仕組みをつくりたい」と所信表明。県内で勝てても、全国に出れば厳しい戦いを強いられる。今夏の全国高校総体は初戦敗退だった。「戦術やシステムではなく、個々の勝負で相手を上回らないと強豪校には勝てない」と、これまで以上に個の力を伸ばし、個人で局面に勝てる選手の起用を考えている。

 

 山本コーチが指揮権を持ち、有門監督がサポートに回る体制は、全国高校選手権までの期間となる。有門監督は山本コーチを高校時代から指導し、大学卒業後もすぐにスタッフに招聘(しょうへい)するほど全幅の信頼を置いている。これまでの師弟関係に変わりはなく、より強固な体制で新生・柳ケ浦として大会に臨む。

 

今大会は指揮を振るう山本隼斗コーチ



(柚野真也)

大会結果