
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
3連覇が懸かる国民スポーツ大会(旧・国民体育大会、国スポ)のアーチェリー少年女子。今夏の全国高校総体(インターハイ)で団体3位となった大分東明の石井美羽(2年)と沢田こころ(同)に、別府翔青の小野翔音(1年)で構成するメンバーで臨む。石井と沢田は中学3年の頃から国民体育大会に出場し、連覇を経験した。小野は全国総体の個人戦に出場し、力をつけている。石井は「それぞれが力を出し切れば3連覇は可能。周りの空気に飲み込まれないようにしたい。チームワークが大事になる」と意気込みを語った。
全国総体から国スポ九州ブロック大会、日本代表U-18の韓国遠征など連戦が続く石井と沢田は心身ともに疲労の蓄積があるが、国スポまでの1カ月をコンディションの調整に充てることはない。韓国遠征から安定して600超えのスコアを出し続ける沢田は上り調子。全国総体前にフォームを変え、押し手の微調整を繰り返しながら「しっくりきている。この感覚を体に染み込ませたい」と精力的に弓を引く回数を増やしている。
韓国遠征から好調を維持する沢田こころ
夏バテ気味の石井は万全なコンディションではないが、高得点を記録する。矢を射るまでの一連の流れをルーティン化することで細かな注意点を明確化している。ただ、体重減により矢の勢いが減速。「矢が飛ばない感覚はある。体幹を鍛え直して、ベストの状態に近づけたい」とウエートコントロールを意識した食事管理をしながら、国スポでは630点を目指す。
日本代表U-18の2人に力を引き上げられるように小野は力をつけ、思い切りの良さが出ている。沢田は「一人一人がレベルを上げるのはもちろんだが、チームのためにとの思いは強くなった。これまでの国体は自分の力を出し切ることだけに集中していたが、今回からは自分がチームを引っ張らないといけない立場になった。(石井)美羽ちゃんと一緒に声を掛け合っていい雰囲気をつくりたい」と上級生の自覚が芽生えている。
個人入賞も目指しながら、3人は協調する。「三本の矢の教え」の通り、結束を大切にし、団体3連覇を目指す。
3回目の日本一を目指す石井美羽
(柚野真也)
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