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大分高校書道部 全員でつかんだ全国3連覇 【大分県】

大分高校書道部 全員でつかんだ全国3連覇 【大分県】

 大分高校書道部は、今年も「全日本高校・大学生書道展」の頂点に立った。高校の部で最高賞となる最優秀賞を受賞し、見事3連覇を達成した。部長の佐藤野笑(3年)は「プレッシャーもあり涙を流す日もあったが、仲間や先生たちのおかげで結果を残すことができた。みんなに感謝したい」と振り返る。負けず嫌いな性格もあり、気持ちが先走る日もあったという。受賞の一報を聞いたときは「歓喜というより、大きな安堵(あんど)に包まれホッとした」と笑顔を見せた。次期部長となる河野陽向(2年)は、「3年生に教えてもらったことがたくさんあるので、これからもそれを生かしていきたい」と話し、強い思いを持って挑んだ今大会の結果を喜ぶと同時に、来年へ向けて意気込みをみせている。

 

 昨年の同大会終了後から、すぐに3連覇を目指すべく全員で話し合った。技術面、精神面におけるミーティングをいつも以上に重ね、意見を出し合ったという。「高い目標に向かうということは周りからの目も厳しくなる。自分たちがするべきことを見つめ直した」と佐藤。頂点に立ったことでおごることなく、あいさつや礼儀など当たり前のことをする姿勢を再度徹底した。顧問の松下航教諭は、細やかな気付きが書道だけでなく、人生にも必要な事であると日頃から生徒たちへ伝えている。「例えば、落ちているごみを拾うことや仲間を助けること。そんな小さな当たり前に気付けないと書道の気付きもないと思っている」と話す。

 

第29回全日本高校・大学生書道展で3連覇達成

 また個人でも、河野朱里(3年)、佐藤みのり(同)の2人が最高賞となる書道展大賞を受賞した。書道以外でも日常の生活を見直したという河野朱。技術向上の努力と、小さなことに気付くための視野を広げるよう意識した。4歳から書道を始めた佐藤は、「1年のときは優秀賞を受賞し、2年では大賞を目指したが同じ優秀賞だった。とても悔しく涙が出た。その思いを胸に今年は挑んだ」と悔しさをバネに成長し、最高賞を手にした。

 

 書道部に関わるすべての人のおかげで成し遂げることができた3連覇。大分高校書道部はさらなる高みを目指し成長を続けていく。

 

個人の部で大賞を受賞した河野朱里(左)と佐藤みのり

 

 

(塩月なつみ)