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ヴェルスパ大分 リーグ再開に向けて抜かりなし 攻撃力アップで追撃 【大分県】

ヴェルスパ大分 リーグ再開に向けて抜かりなし 攻撃力アップで追撃 【大分県】

 サッカーJFLは1カ月余りの中断期間を経て、31日に再開する。ヴェルスパ大分は、7月20日のリーグ戦の後、9日間のオフを入れ、心身ともにリフレッシュを図り、再始動した。最初の1週間はフィジカルトレーニング中心で、1試合走り続ける体力を呼び戻し、その後は「攻守におけるプレーのスピードアップ」をテーマに掲げた。練習では、攻守の切り替えと寄せの速さを求めるハードなメニューに、選手たちが「しんどい」を連発していたが、充実感が漂っていた。

 

 17試合を終えて7勝6分4敗、勝ち点27で4位。昇格条件となる2位との勝ち点差は6。追い上げるために得点力アップに重点を置き、攻撃の組み立てとゴール前の突破力の戦術の落とし込みに時間を割いた。山橋貴史監督は「ボールを回しているだけでは怖さはない。相手の急所を突く意識を持たせた。たとえDFであっても前にスペースがあればボールを持ち出すし、前線の選手であればコンビネーションや単独での仕掛けで得点に直結するプレーを浸透させた」と話す。

 

現在4位のヴェルスパ大分

 

 格上となるJ2やJ3との練習試合では勝ち切る試合が多く、狙いとする攻撃ができた。攻撃のスイッチが入った瞬間、より質の高いクサビのパスと、そのクサビに対する素早い動き出し(反応)が要求されていた。そういった練習を反復し、フィニッシュまでのプレーを感覚的に体に染み込ませてきた。キャプテンの瓜生昂勢は「自分たちの長所であるサイド攻撃を生かすために、どのようにして中央を崩すのかが共有できている」と充実感を口にする。

 

 再開後の初戦は首位の高知ユナイテッドSCと対戦する。今季2敗しかしていない強敵だが、前回の対戦では1-0で勝利している。大分との勝ち点差は16と大きく離れているが、瓜生は「決して優勝を諦めていない。高知がこのまま独走するとは思えないし、再開後の初戦で僕らが勝って、勢いをつけて追い上げればプレッシャーになるはず」と語った。大きなけが人はなく、チームの状態も雰囲気も良い。リーグ再開に向けて、準備に抜かりはない。

 

「優勝と昇格を狙う」と語った瓜生昂勢

 

 

(柚野真也)