
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
2年連続で県高校総体3冠に輝いたが、全国の壁は高かった。全国高校総体(インターハイ)テニス女子の団体、個人シングルス、同ダブルスに出場した辻さくら(福徳学院3年)は思うような結果は残せなかった。辻は「勝てなかったことは悔しいが、地元開催の応援が力になった。最後のインターハイは楽しくテニスができた」と振り返る。
酷暑が続いた今大会、試合中にWBGT(暑さ指標)が基準を超え、試合が中断されるなど思わぬアクシデントがあった。「小まめに水分補給をしてリラックスした」とはいえ、集中力が途切れないように緊張感を保つのは難しかった。サーブからリズムをつくり、ポイントを重ねたかったが思うように体が動かない。それでも「我慢しろ」と自分自身に言い聞かせ、ミスせぬように粘りのテニスを貫いた。調子が上がり切れない状態は続いたが、ダブルスではストロークの強さを発揮し、ペアを組む小田凜花(3年)とともに16強入りを果たした。
全国高校総体では3種目に出場した
中学までは全国とは無縁だったが、運動能力の高さと伸びしろを評価され福徳学院から声が掛かった。入学当初は「思ったよりキツかった」と練習の質と量に面食らったが、1年経った頃には絶対的エースの立場を確立し、2年の春から県内の公式戦主要大会で勝ち続けた。日を重ねるごとに負けられないプレッシャーは大きくなったが、「自分ならできる」と鼓舞し、サーブ、ストローク、ボレーなど全てのプレーの水準を高め、試合運びの安定感は増した。
県内トップを走り続けたが、「(全国や九州の)上の大会で勝てなかった。全てのプレーのレベルを上げないといけない。強くなりたい」と向上心は高い。高校に入学したときのように大学でもレベルの高い環境に身を置いて、変化に対応できる素地はある。次のステージでも才能を発揮し、開花させる。
大学でのさらなる飛躍を誓う辻さくら
(柚野真也)
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