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大分豊府高校弓道部 経験を積み、勝てるチームに変貌

大分豊府高校弓道部 経験を積み、勝てるチームに変貌

 昨年10月の県高校新人弓道競技大会女子の部で12年ぶり、4度目の優勝を果たした大分豊府高校。長らく低迷していた女子弓道部にとって、久しぶりの嬉しいニュースとなった。

 

 出場した選手は、これまでの大会で結果を出せずにいた7人だった。決して力がないわけではないが、精神的な弱さがあり、本番になると思うように実力を発揮できずに悔しい思いを重ねてきた。「特に昨年の県高校総体に出場した選手は、3年生の足を引っ張ってしまい苦い予選落ちを経験している。3年生はそのまま引退し、残った選手はいろいろと考えるところがあったと思う」と安達笑子監督。

 

 悔しさ、申し訳なさ、そして何より頼る者のいない環境が選手たちを大きく変えていった。「チームを引っ張ってくれたキャプテンがいなくなり、初めて自分たちが主体となりチームをつくることになった。常に何をすべきかを考え、練習を重ねてきた」と新キャプテンの土田萌花(2年)は県高校新人大会までの道のりを振り返る。誰かに頼ることなく、チーム、メンバー、そして自分自身と向き合う。その過程で得た精神的成長こそが今回の勝利の大きな要因となった。

 

キャプテンとしての自覚が芽生えた土田

 

 11月には1、2年生にとって初めての九州高校弓道新人選手権大会に出場したが、結果は決勝トーナメント1回戦で敗退。準優勝したライバルの情報科学に大きく水をあけられる結果となった。

 

 安達監督は「情報科学とはひんぱんに練習試合をし、互いに切磋琢磨する関係。力は五分。私たちが上位にいく可能性も十分にあった。ただ、予想外の予選突破に戸惑ってしまった。“勝ちたい”という気持ちが足りなかった」と敗因を口にする。

 

 現在は県高校総体での優勝を目標に、これまで出場した大会で見えてきた課題と向き合う日々を送る。個々のレベルアップだけでなく、1年生を鍛え、チーム力を底上げする必要もある。やるべきことは多いが、見据える目標があるからこそ、監督にも、選手にも迷いはない。

 

 低迷期を抜け出した大分豊府は、県新人大会優勝という大きな自信、九州新人大会での貴重な経験を得て、“勝てるチーム”へと変貌を遂げようとしている。

 

九州新人大会などの経験を生かし、さらなるレベルアップを目指す

 

(甲斐理恵)

大会結果