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夏の主役たち⑫ アーチェリー女子 それぞれの思いを形にして日本一を目指す大分東明 【大分県】

夏の主役たち⑫ アーチェリー女子 それぞれの思いを形にして日本一を目指す大分東明 【大分県】

 実力どおりの力を発揮すれば日本一を狙える。全国高校総体(インターハイ)のアーチェリー女子団体に出場する大分東明は戦力が充実している。日本代表U-18の石井美羽と沢田こころの2年生は、ともに国体少年女子の選手として中学3年時から出場し、日本一連覇に貢献した実績を持つ。そこに勝負強さが光るキャプテンの林咲良(3年)が加わる。

 

 全国舞台を前に弾みをつけたかった九州高校体育大会は、天候不良のため予選のみで大会が終了した。石井は「雨で集中力を欠き、記録が伸びなかった」と反省し、沢田は「スランプを脱し切れていない」と顔色はさえなかったが、個人で石井が優勝、沢田が準優勝し、団体は2連覇を達成した。

 

日本代表U-18の石井美羽(左)と沢田こころ

 

 石井、沢田の両エースは2年生になってから、調子が悪いなりに安定して得点を残せるようになり、調子の浮き沈みが少なくなった。それでも尽きない向上心が、高みを目指す原動力になっている。石井は「インターハイでは個人、団体で日本一を目指す。自己ベストの655点を更新して、圧倒的な差をつけたい」と自らプレッシャーを掛け、気持ちを奮い立たせる。

 昨年11月の日本代表U-18選考会で自己ベスト632点を更新した沢田は、その後スランプに陥り、フォームを崩した。「どこかで気が抜けたのだと思う。今は自己ベストを出して浮かれるようでは駄目。コンスタントに620、630を出せるような選手になりたい」と話す。

 

 試合になると練習以上の力を発揮する林は、初めての全国大会となる。「高校最後の大会になる。緊張すると思うが自分の力を出し切りたい」と3年生の意地を示す。佐藤俊太監督は「それぞれ性格もアーチェリーのスタイルも違う3人だが、試合になれば勝ちたい思いが強まり、まとまる。普段通りの力を出せば結果はついてくる」と期待する。日本一に向けて視界は良好だ。

 

勝負強さが光る林咲良

 

 

(柚野真也)