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スター候補生インタビュー 野球 廣澤伸哉&三代大貴(大分商業高校3年)

スター候補生インタビュー 野球 廣澤伸哉&三代大貴(大分商業高校3年)

 夏の全国高校野球大会出場にあと一歩及ばなかった大分商業のリードオフマンとスラッガーは、それぞれ異なる道を歩み始める。プロ野球のオリックスから7位指名された廣澤伸哉、近畿大学に進学する三代大貴。高校3年間で培った技術と大商魂を胸に野球道を極める覚悟だ。

 

—夏の全国高校野球大分大会後は、どのように過ごしていたのですか?

三代 あの大会で3年生は引退しましたが、僕ら進学組とプロを目指す廣澤は練習に参加していました。僕は12月に受験があったので、面接の練習や試験勉強をしながら練習しました。今は近畿大学への進学が決まり、次のステージでしっかり結果が出せるように長打力を磨き、足りない部分を補うための練習をしています。

 

廣澤 僕はプロを目指していたのですが、ドラフト指名されるまでどうなるのか分からない状況でした。ドラフトで名前が呼ばれた時は嬉しかったというよりホッとしたというのが正直な感想です。プロを意識するようになったのは夏の大会が終わり、スカウトの方が調査に来たりした頃からです。足を生かした守備と走塁が評価されたと聞きました。

 

—憧れの舞台に立つ心境は?

廣澤 まずはギリギリまで自分を追い込み、けがをしない体をつくり、環境に慣れること。甘い世界でないことは十分分かっているつもりですが、周りに気後れすることなく自分を出していければと思います。

 

—三代選手が進学を選んだ理由は?

三代 今、一番野球が進化しているのが関西だと思っていました。野球を続けるなら関西の大学に進学して、自分の技術を磨きたかった。まずは自分の存在をアピールして、1日でも早くレギュラーになりたい。目標はプロ野球パ・リーグで新人賞を獲った大分商業の先輩である源田(壮亮)さん(西武)のように大学、社会人野球を経てプロになりたいです。廣澤がドラフトで名前を呼ばれたときは心底嬉しかったですが、同時に嫉妬心もありました。「俺も(プロに)いっちゃろう」と確かな目標になりました。何度も対戦した田中瑛斗(柳ケ浦→日本ハム)もプロに行くので励みになります。

 

堅守と俊足が持ち味の廣澤

 

—高校3年間で一番思い出に残っている大会、試合はありますか?

廣澤 2年生の秋季九州大会2回戦の福岡大大濠戦(福岡)です。何もできずに負けた試合でしたが、上には上がいると思い知らされました。それから練習への取り組みも変わりました。甲子園に出場できず悔しい思いをした3年間となりましたが、負けたことで得るものも大きかった3年間でした。

 

三代 僕も秋季九州大会ですが、1回戦の興南(沖縄県)に勝った試合。渡邊(諒)とアベックホームランを打ったことは忘れられません。強豪校相手に自分たちらしい野球ができ、力を出せた試合でした。甲子園に出られなかったけど悔いはないです。やり切ったと思います。自分たちの力を出しての結果だったので、次のステージで大商での3年間の経験を生かしたいです。

 

—では、今後の意気込みと同級生にエールを送ってください。

三代 高校3年間はあっという間でしたが、日々充実していました。仲間とひとつの目標に向かって努力することなど大切なものを学びました。これまでと違う環境で野球をすることに不安はありますが、大学に進学した先輩方の後を追って活躍したいです。同級生とは別々の道を歩むことになりますが、ずっと仲間だし、励まし合って上を目指したい。僕にとって高校野球は野球人生の宝物です。

 

廣澤 いろんな中学から集まり、はじめはバラバラでしたが、最後はひとつにまとまった。個性派集団で楽しい3年間を過ごすことができたのは仲間のおかげ。4番(三代)の飛距離はうらやましかったけど、自分の持ち味で勝負しようと考えました。来年の今頃はいい報告ができるように頑張りたいし、胸を張って帰ってきたいです。みんな、俺がノートに書きまくった練習用のサインを大事に持っといてくれ。ダサイのでこれから改良するけどな(笑)。

 

大学からプロを目指す三代 

 

(柚野真也)