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柳ケ浦高校男子柔道部 実力者揃う2年生が引っぱり、全国大会で上位を目指す

柳ケ浦高校男子柔道部 実力者揃う2年生が引っぱり、全国大会で上位を目指す

 クラブチームや大学、高校、またユースからジュニアに至るまで、さまざまなクラブ、部活にオー!エス!編集部がお邪魔する「クラブ・部活訪問」。第5回の訪問先は今夏のインターハイ団体戦で5位入賞、11月の九州高校新人大会団体戦では3位、個人戦でも各階級で上位に入った柳ケ浦高校男子柔道部だ。その躍進の秘密は?

 

 個人戦全階級制覇、団体戦は全試合無失点を目指す―。すべてが思惑通りにいったわけではないが、柔道の県高校新人大会では個人戦では3階級で優勝し、団体戦では失点は許したが危なげなく優勝を勝ち取った。

 

 今年の柳ケ浦は強い。今夏のインターハイ団体で5位に入賞したメンバーが3人残り、1年間のリハビリを乗り越えて完全復帰した実力者の服部竜也ら2年生にタレントが揃う。九州高校新人大会の団体戦では優勝した大牟田(福岡県)に敗れ3位となったが、個人戦では81kg級で山口良太が優勝、90kg級で服部が準優勝、110kg越級で平山隆博が3位となった。

 

新チームは実力者が揃う

 

 小倉昌昭監督は、「新チームは今年のインターハイを経験した選手がいるので、6番手、7番手を底上げすれば全国ベスト8以上の実力はある」と自信を示す。選手への信頼も厚く、練習は選手の自主性を重んじる。その意図を選手は理解し、練習の合間に互いにアドバイスし、組手や足技など先輩が後輩に丁寧に説明する場面が見られる。

 

 量より質、効率を重視するという小倉監督は、「試合に勝つための練習であって、練習のための練習ではない」と説く。大切なのは回数ではなく、集中力を持続させ質の高い練習を積むこと。また、学校生活の充実にも重きを置く。柔道部を支える渡邊啓顧問は「練習は毎日2、3時間なので、柔道着を着ていない時間の方が長い。日頃の生活に甘さが出れば、1対1の勝負に力を出せるわけがない。心を磨くには私生活から見直すことが大切」と話す。

 

 選手はおのおの自分の課題を見つけ、答えを自分で探す。考えた練習の成果は、ここ数年の柳ケ浦の躍進に現れている。年末は毎年恒例の沖縄合宿で、県外の強豪校と稽古し、「現時点の自分の立ち位置」を計る。合宿後はしっかりまとまった休みをとり、新たな気持ちで新学期を迎えるころに始動する。当面の目標は1月20日に始まる全国高校柔道選手権大会県予選。そこで県高校新人大会で果たせなかった個人戦全階級制、団体戦は全試合無失点を目指すことになる。

 

集中力を持続させ、質の高い練習を積む

 

(柚野真也)