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福徳学院高校女子テニス部 全国強豪校へ着実に歩を進める

福徳学院高校女子テニス部 全国強豪校へ着実に歩を進める

 クラブチームや大学、高校、ユースからジュニアに至るまで様々なクラブ、部活にオー!エス!編集部がお邪魔する「クラブ・部活訪問」。今回は女子テニスの福徳学院高校。インターハイには9年連続、10回出場。10月にあった県高校新人テニス競技大会では2年ぶり11回目の優勝を果たした。福徳学院は、まぎれもなく県内の高校テニス女子のトップランナーだ。

 

 部員は1年生5人、2年生3人と少数精鋭。新人戦はメンバーの1人が病気で療養中だったこともあり、団体戦の規定ぎりぎりの7人で試合に臨んだ。交代もできない状況だったが、個々の力を存分に発揮し、3試合すべてストレート勝ちで優勝を決めた。

 曜日崇監督は、「1年生は経験が少ない中、頑張ってくれた。戦力としてめどが立ったのは大きい。ただ、全体的にパワーが足りない。一球で仕留めるプレーができるように、この冬場は走り込んで力をつけたい」と収穫と課題を口にした。

 

 秋季高校シングルス選手権終了後の最新ランキングでは、中島つぐみ(2年)が1位、臺(だい)涼華(2年)が3位、河野海来(1年)が7位にランクインし、戦力は充実している。中島、臺がシングルスでそれぞれポイントを奪い、残りの1ポイントを河野・武藤ほのかの1年生ペアが粘りのテニスで勝ち取るのが必勝パターン。他の選手も着々と力を付けており、「元気のいい1年生がチームを底上げしている。選手にはチームのために何ができるかを問いながらも、チーム内でこの選手には負けないという強い気持ちを持つように求めている」と曜日監督。

 

県高校新人テニス競技大会で優勝

 

 毎日の練習は3面のコートを使い、球出しによるメニューとラリー系のメニューでフォームをチェックし、ストローク、フットワークを身に付ける。心拍数を上げ、スタミナ強化を図る「振り回し」の時間が他のメニューに比べて多いが、「特別なことは何もしていない」と曜日監督は話す。ただ、こまめに休憩を挟み、その間に選手同士がディスカッションして、互いの長所、短所を指摘する場面が見られた。それは“チームのために何ができるか”を考えてのことであり、互いを高め合うために何ができるかを思っての行動だ。

 

 インターハイが終わり、新チームになってからは週末に中・四国、関西遠征に行くことが多くなった。昨年までは九州内の遠征が多かったが、「これまでと違う強豪校と試合をすることで多くの刺激を受けた。経験を積めたし、練習に対する取り組みも学べた」と中島。時には大学生と試合をすることもあり、多くの刺激を得たことが、練習の質を高めているようだ。

 

 全国大会常連校から強豪校へステップアップが目標となる。曜日監督は「そんなに簡単ではない」と首を振る。「まずは県大会で。県総体で10年連続を目指す。そこから全国で確実に勝てる選手を育てたい」。一歩ずつ確実に歩を進める。

 

練習からチームのために何ができるかを考えて行動する

 

(柚野真也)