OITA SPORTS

6/30 MON 2025

supported by

創美社

フットサル フットサル

3年生、夏物語2023 フットサル女子 日本一と得点王の2冠を狙う吉野遥菜(大分豊府3年) 【大分県】

3年生、夏物語2023 フットサル女子 日本一と得点王の2冠を狙う吉野遥菜(大分豊府3年) 【大分県】

 誰よりもうまくなりたい―。その一心で幼稚園年中の頃からボールを蹴り続けた。11月に北九州市で開催される「第15回全国女子選抜フットサル大会(全国選抜)」に出場する大分県選抜チームのエース吉野遥菜は、幼い頃から思い描いたプレーで全国の舞台に挑む。

 

 小学2年のときに兄の影響で、バサジィのフットサルスクールで初めてボールを蹴った。男の子に混じってドリブル、シュート、ゴールを決める。「とにかく楽しかった」と夢中になった。小、中学校ではサッカーもしたが、「ボールにたくさん触れる、技術がものを言うフットサルで日本代表選手になりたい」と目標が明確になった。高校生になってからはフットサルを専門に、技術を磨いた。所属する女子フットサルチームのカティオーラALTYでの練習以外にも、小学生の頃から通うリノスFCで、今でも週1回、男子と一緒に練習する。また、元フットサル日本代表の小曽戸允哉が主催するクリニックにも参加し、個別指導を受ける。さらにはパーソナルトレーナーを師事し、体幹や体の使い方を学ぶ。全ては「誰よりもうまくなりたい」との強い思いがあるからだ。

 

誰よりもうまくなるために練習する

 

 吉野は積み重ねた努力を「継続力があるだけ」とさらりと言うが、継続こそが力になった。165cmの恵まれた体に、手足が長く、体力もあるが、決して身体能力任せのプレーをしない。身体操作に優れ、足元の技術が高く、プレーの判断が的確でスピードもある。県選抜の野村哲也監督は「すべてを高水準に備えている」と絶賛する。

 7月の全国選抜の九州予選では4試合に出場して6得点。チーム事情で守備的ポジションに配置されたが、決勝では昨年の本大会で3位だった宮崎県代表を相手に、少ない好機を逃さず2得点して、優勝の立役者となった。

 

 「伸びしろは多く、日本代表を狙える逸材だ」(野村監督)。全国選抜では注目を集めそうだが、吉野は「全国にはうまい人がたくさんいると思う。貴重な経験を楽しみたい。日本一になって、個人としては得点王を狙う」と涼しい表情で語る。高校卒業後は大学に進学し、国内最高峰の女子フットサルFリーグでのプレーを目指す。

 

全国選抜では優勝と得点王の2冠を狙う

 

 

(柚野真也)