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バサジィ大分 故障者もなくチームづくりは順調 【大分県】

バサジィ大分 故障者もなくチームづくりは順調 【大分県】

 今月11日から新シーズンに向けて始動したバサジィ大分の練習は、ボールを使った戦術よりもフィジカルメニューに重きが置かれている。選手たちは、毎年恒例となった大分市の高尾山自然公園の坂道や階段ダッシュに加え、ビーチで徹底的に走り込んだ。2週間経った今も週3日の2部練を課している。狩野新監督は「選手たちの取り組む姿勢は素晴らしい」と手応えを感じている。

 

 今季は選手の半分以上が入れ替わり、15人体制となった。188cmの宮下豪也、185cmの村山幸資、183cmの田口大雅といった大柄な選手が多く、年代別の日本代表に選ばれている20代前半の選手も新たに加わった。チーム編成に関して狩野監督は「アスリートとしての体の強さやスピードをベースに、個の特徴を持った選手を獲得した」と話す。

 

今季のチーム編成に手応えを感じている狩野新監督

 

 狩野監督が特にこだわりを見せているのが1対1の部分だ。ドリブルを仕掛ける上で、二手先、三手先を読んだ動きを選手に要求し、少しでも判断が鈍れば容赦なく檄(げき)を飛ばす。「全ての基本が1対1。目の前の相手を上回り、優位性をつくれば、チームとしてもチャンスになる。守備においても一人一人が粘り強く守ることができれば、破綻することはない」と個を生かす戦術を取り入れる。今季からキャプテンとなった野口茅斗は、「技術の高い選手が多く、チームとしてやることが分かりやすい。一体感を持ってアグレッシブな試合ができると思っている。もう一度、強いバサジィを取り戻そうという雰囲気がある」と変革の兆しを感じ取っている。

 

 チームはこれから練習試合を組み込み、戦術の浸透を図る。狩野監督は「誰が試合に出てメンバー入りするかも決めていない。今年は横一線」と前置きしつつ、「戦う姿勢をアピールしてほしい。この中から日の丸を背負うような選手が出てきてほしい」と期待を寄せる。

 チーム始動から約3週間の段階で、大きなけが人を出すことなく、順調な滑り出しといえる。し烈なポジション争いはこれから本格化していくだろう。

 

個の力を存分に発揮できるスタイルへ変革する

 

 

(柚野真也)