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大分工業高校 新人戦は5階級で優勝。技術重視のスタイルで九州大会に挑む

大分工業高校 新人戦は5階級で優勝。技術重視のスタイルで九州大会に挑む

 県高校ボクシング新人大会では5階級で優勝し、来年1月の九州大会に挑む大分工業高校。キャプテンの西畑成陽(2年)は、「まずは自分自身が最高のコンディションで挑み、優勝を狙いたい。そして、全国選抜、インターハイにつながる試合をしたい」と意気込みを語った。

 

 大分工業ボクシング部は1年生6人(うちマネージャー1人)、2年生11人(同2人)が所属し、毎日2時間の練習で汗を流す。少々の技術差は圧倒的なパワーで粉砕するという考えが主流の中、大分工業の特徴は“技術重視”。池端敬介監督は「技術がついて体力、精神力は後でついてくるもの。プロではなく高校生のスポーツである以上、打たせないことが第一」と考える。平日の練習は室内でミット打ちやシャドーなど技術向上のメニュー、実践的なトレーニングが多く、土日のロードワークなどで体力強化を図る。

 

 大人数の部活動では不可能な、きめ細かい技術指導を心掛け、1人1人の特性を生かした強化に努める。「まずは説明して、自分の頭で考えさせ、そこから反復練習を行い、条件付きのメニューを増やす」と池端監督。現在所属する部員は高校入学と同時にボクシングを始めた選手ばかりで、他の部から転身した選手や女子選手もいる。「監督は優しく、分かりやすく指導してくれる」とはただ1人の女子選手の安藤胡桃(1年)。

 

 池端監督は「謙虚で素直な子が多い。基本は人間形成。文武両道を目指し、努力を怠ることなく頑張らせたい」と温かい目でリングを見詰める。6月の県高校総体で3年生が引退し、2年生を中心に練習の意識が変わった。西畑は「新人戦では8階級で5人優勝し追われる立場になる。県高校総体では悔しい思いをしたので、全階級で優勝を目指したい」と強い気持ちで部員を引っ張る。

 

練習は技術向上のメニューが多い

 

九州大会に挑むチャンピオンたち

 

 

ピン級チャンピオン

岩尾天心(1年) ※左から2人目

運動能力が高く、練習熱心。今、磨いているのは「パンチの種類を増やすこと」。新人戦はストレート一本で勝ち上がった。

 

ライトフライ級キャンピオン

安部康汰(2年) ※右から3人目

1年生の夏休み明けに野球部からボクシング部に転身。スタミナがあり、思い切りの良さが持ち味。

 

バンダム級チャンピオン

横野葵(2年) ※左から3人目

入部当初からセンスを感じさせた選手の1人。スピードもパンチ力もありバランスが良い。研究熱心でもある。

 

ライト級チャンピオン

高野竜次(2年) ※右から2人目

2年生の中でただ1人インターハイを経験した選手。パワーがあり、最近は駆け引きを覚え、調子は上向き。

 

ライトウエルター級チャンピオン

西畑成陽(2年) ※左端

バランスが良く、基本に忠実。伸び悩んだ時期を乗り越え、今は前に出るスタイルを覚え吹っ切れた。

 

ライト級

安藤胡桃(1年) ※右端

県高校ボクシング新人大会には同階級の女子選手がいないため、九州大会が初めての公式戦となる。体力作りのために入部したが、今では男子選手と同じメニューをこなすようになった。

 

(柚野真也)