
音に心を込めて飛躍の年に 別府翔青高校吹奏楽部 【大分県】
カルチャー
昨年春に新設された情報科学高校SDGs部。この部の存在を大きく広めたのが、大分市の建設会社と取り組んだ廃材を使ったプロジェクトだった。建設現場で出た木材を無償で提供する「残材バンク」とコラボし、地元の幼稚園に廃材を使って制作した積み木を寄贈した。
積み木として遊べるだけでなく、文字のパズルにもなっている。自分が言われてうれしい言葉をつくるなど、子どもたちが文字に親しみながら知育に繋がるようにアイデアを練った。静間央佳(3年)は「デザインは自分たちで考え、校内のUVプリンターで印刷し一つ一つヤスリをかけて仕上げた。子どもたちがとても喜んでくれたのでうれしかった」と振り返る。積み木の他にも、クリアファイルを紙ファイルにするなど、地球環境を考える活動を継続している。
廃材を使用した積み木は子どもたちに好評だった
今後の活動として、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる17か条を、子どもたちにどう伝えていくか思案中だ。三宮実久(1年)は「文字だと小さい子どもたちには難しいので、どうかみ砕き伝えていくかを考えている。もっと多くの人たちに環境問題に興味を持ってもらえるように活動していきたい」と意欲を示す。
顧問の中尾翔太郎教諭は部のさらなる成長のために、「建設会社との提携も引き続き行いながら、廃材を使った新たなものを作っていきたい。子どもたちを対象とした出前授業などにも挑戦したい」と話す。今後はコンテストやコンクールにも挑戦していく。
高校生たちが自ら地球環境を考え、活動するSDGs部。誰もが安心安全に暮らせる社会を目指し、これからもさまざまな活動を行っていく。
週2回の活動でさまざまな意見を出し合う
(塩月なつみ)
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