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大分東明高校 セブンズで見せた快進撃を15人制に

大分東明高校 セブンズで見せた快進撃を15人制に

全国高校ラグビー大会県予選大会

注目校紹介(2)大分東明高校

 

 私立高校と聞くだけで安易に恵まれた練習環境を想像してしまうが、大分東明高校ラグビー部は決してそうではない。普段はサッカー部とグラウンドを分け合い、練習スペースはラグビー場の4分の1程度の広さのみ。それでも「練習の質を高めれば環境は問題ではない。合宿や練習試合でやりたいことは試せるし、むしろメリハリがあって楽しい」と語るのはキャプテンの長野剛吉(3年)だ。佐藤咲人(3年)と両センターを務め、今年はナンバーエイトの梅田健太(3年)と3人揃って国体も経験。そんな彼らを中心にチームも飛躍し、舞鶴を破って挑んだ全国高校7人制大会(セブンズ)では、強豪校を相手に快進撃を見せ、5位タイとなりラグビーファンに鮮烈な印象を与えた。

 

 今、新興勢力と呼ばれている大分東明。躍進を大きく支えているのが就任6年目の白田誠明監督である。「セブンズで勝てたということは、半分は対等と言えなくもない。ただし15人はまったく別物」と、基礎と実践を組み合わせ、効果的な練習メニューをこなしてきた。大きく重い大分舞鶴の選手はもとより、全国で勝つことを意識してフィジカルも強化した。

 

 受け身になると弱いチームを奮い立たせるため、「人のために犠牲になれるのがラグビーの魅力」と人間性も育ててきた白田監督。素直さ、謙虚さ、明るさ。3つの教訓を胸に、昨年にも増してまとまりのあるチームとなった大分東明が目指すは花園の舞台。舞鶴に限らずどの相手にも気は抜けないと、謙虚な気持ちで初戦に臨む。

 

全国高校7人制大会での好成績が自信となっている

 

「打倒舞鶴」へ3つのキーワード

 

①序盤の試合運び

序盤から相手ペースに巻き込まれると挽回しづらい傾向にある。ボールを奪われたら奪い返し、攻撃にすばやくギアチェンジできるかが課題。序盤の勢いが試合を左右しそうだ。

 

②相手フォワードへの対応

体が大きくフィジカルも強い。密集すると重たい舞鶴のフォワードをいかに後ろに下げるか、前に出させないようにするのかも見どころのひとつ。相手をかわさずぶつかっていくのが東明らしさでもある。

 

③瞬発力

テンポよく巧みにボールを動かしたい。そのための反応、判断、準備を瞬時に行えるよう、日常生活から鍛えてきた。連携プレーのミスをなくすべく、練習でも調整に余念がない。

 

就任6年目でチームを全国大会に導いた白田監督

 

(冨松智陽)

大会結果